佐藤可士和さん、夫人と共にトークショー、「超整理術」刊行記念

写真=トークショーで参加者からの質問に答える佐藤可士和さん・悦子さん。

写真=トークショーで参加者からの質問に答える佐藤可士和さん・悦子さん。

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 六本木ヒルズ・アカデミーヒルズ40(港区六本木6)で11月1日、アートディレクターの佐藤可士和さんと、マネージメントを務める妻の悦子さんによるトークショーが開かれた。トークショーは「佐藤可士和の超整理術」(日本経済新聞出版社)と「SAMURAI 佐藤可士和のつくり方」(誠文堂新光社)の刊行を記念して、青山ブックセンター六本木店(六本木6)が企画したもの。当日は約220人が詰め掛けた。

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 トークショーでは、出版までのいきさつや最近の事例など、同書に掲載していない内容が多く語られた。冒頭、同席した日本経済新聞出版社の企画担当者は「クリエーターというと特殊な職種という印象があるが、佐藤さんが出た雑誌記事を読んで『アイデアは相手を見据えて導き出すもの』と思い、一般のビジネスパーソンの日常の仕事と変わらないのではないかと考えた」と出版のきっかけを話し、佐藤さんが「企画を出す時、上司から反対などなかったのか?」と質問すると、「上司には『誰だ?』と言われたが、最初の部数は多くなかったので。じゃあやってみよう、ということで企画が通った」と明かし、場内の笑いを誘った。同書は現在5刷・10万部のベストセラーとなっている。

 佐藤さんは「日常的に『整理する』という、誰にでもできる視点を持って問題に取り組めば多くのことが解決できるんじゃないか、と考えた」と出版の意図を語り、「整理するのは日常的で地道な作業だが、毎日繰り返していけば膨大な情報量であっても、何かの選択時に迷うことなく、整理された状態が維持できる」と実践の有効性を説いた。

 悦子さんによるトークショーでは「PR業務を手がけていたので、メディアのパワーをよく知っている。デザインや広告の専門誌だけでなく、一般誌を通じて認知を上げることで作風をイメージしやすくなり、何が出来るのかをクライアントに対して明確に提示できる」という戦略や、「佐藤は作品が世に出るのは分かるが、自分自身が前に出ることに対して疑問を持っている。現在はメディアに出ることの効果に納得しているようだ」と語った。

 今後の展望について佐藤さんは「具体的なものはないが、抽象的なことはイメージしている。戦略的思考法やクリエーティブの力が、社会に対して大きなインパクトで貢献できるようなことをやりたいと思っている」と話し、悦子夫人は「旅行が好きで、見たことのないものを見たい、行ったことのないところに行きたい。仕事の面でも同じで、佐藤のクリエーションで見たことのないものを世の中に提示していきたい」と締めくくった。

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