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サントリー美術館で「伊藤若冲と与謝蕪村」展-重要文化財など200点以上

「象と鯨図屏風」伊藤若冲筆、六曲一双のうち左隻、寛政9年(1797)、MIHO MUSEUM蔵

「象と鯨図屏風」伊藤若冲筆、六曲一双のうち左隻、寛政9年(1797)、MIHO MUSEUM蔵

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 東京ミッドタウンのサントリー美術館(港区赤坂9)で3月18日、今年生誕300年を迎えた伊藤若冲(じゃくちゅう)と与謝蕪村(よさぶそん)の作品を展示する展覧会「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」が始まった。

重要文化財「富嶽列松図」与謝蕪村筆

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 色鮮やかな花鳥図や動物を描いた水墨画を得意とする若冲は京都の青物問屋に生まれ、40歳で隠居して画業に専念。俳諧の分野でも活躍し、中国の文人画の技法による山水図や簡単な絵と俳句を合わせた俳画を得意とした蕪村は大坂の農家に生まれ、江戸や東北の遊歴を経て40歳ころからは京都で活動した。

 同展では、2人の代表作品や新出作品に同時代の関連作品を加え、展示替えをしながら200点以上展示する。展示は、「18世紀の京都ルネッサンス」と題する第1章と、時代順の6章で構成。第1章では、若冲と蕪村も含んだ絵師が描いた20枚からなる朱塗り膳「諸家寄合膳」などを展示する。

 第2章から第4章では、若冲と蕪村それぞれが自らのスタイルを確立し、新たな表現に挑戦していく作品を紹介。蕪村は発句と絵を一つの画面に描き、それぞれが響き合う俳画という新しい分野を開拓、第4章で「『学問は』自画賛」など多くの俳画作品を紹介する。

 第5章では2人が中国・朝鮮絵画の影響を受けて描いたと考えられる作品や、中国・朝鮮画、同時代の画家鶴亭の作品を紹介。第6章では、同じころ京都で過ごし共通した知人と交流があった2人がさまざまな画家と合筆した作品などを紹介する。

 第7章は「翁の時代」と題し、晩年それぞれ「米斗翁」「夜半翁」と「翁」のつく号を用い、代表作といわれる作品を多く制作した時代の作品を紹介。若冲は「象と鯨図屏風(びょうぶ)」などを、蕪村は重要文化財の「富嶽列松図」(4月15日~5月10日)などを展示する。

 開館時間は10時~18時(金曜・土曜、5月3日・5日は20時まで、4月25日は24時まで)。火曜休館。入館料は一般=1,300円など。5月10日まで。

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