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六本木でメディア芸術祭受賞作品発表 マンガ部門大賞に東村アキコさん

東村アキコさんの「かくかくしかじか」などマンガ部門の受賞作品

東村アキコさんの「かくかくしかじか」などマンガ部門の受賞作品

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 国立新美術館(港区六本木7)で11月27日、文化庁メディア芸術祭の受賞作品と功労賞受賞者が発表された。

エンターテインメント部門大賞を受賞した岸野雄一さん

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 文化庁がアート、アニメ、漫画など優れたメディア芸術作品を顕彰し展示する同祭は、今回が19回目。応募作品の中からアート部門、エンターテインメント部門、アニメーション部門、マンガ部門の各部門について大賞、優秀賞、新人賞、審査委員会推薦作品を選ぶ。今年は過去最多となる世界87カ国・地域から、同じく過去最多の4417作品の応募があった。

 今年の大賞受賞作は以下の通り。アート部門=チュン・ワイチン・ブライアンさんのグラフィックアート「50 . Shade of Grey(フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ)」、エンターテインメント部門=岸野雄一さんの音楽劇「正しい数の数え方」、アニメーション部門=ボリス・ラベさんの「Rhizome(リゾーム)」、マンガ部門=東村アキコさんの「かくかくしかじか」。

 優秀賞は、アート部門=長谷川愛さんの「(不)可能な子供、01:朝子とモリガの場合」など、エンターテインメント部門=ジェシー・リングローズさん、ジェイソン・エニスさんのゲーム「Dark Echo」など、アニメーション部門=岩井俊二さんの「花とアリス殺人事件」など、マンガ部門=田亀源五郎さんの「弟の夫」など。

 岸野さんは「人形劇、アニメーション、ライブ演奏などを複合的に使い、観客が行った行為が劇に反映されるというインタラクティブな要素もある作品。来年度は全国の小学校などを回ってなるべくたくさんの子どもたちに見てもらいたいと思っているが、まずは作品展で特別に芝居小屋のようなものを作らせてもらって、毎日公演を行うので、ふらっとのぞきに来てほしい」とコメント、東村さんはビデオメッセージで「高校時代の師匠の先生との思い出をエッセーのように思い出したままどんどん描いていった作品なのでこんな大きな賞をもらえると思っていなかった。青春時代にやりのことしたことやできなかったことを漫画という形でしょうかできた気がして、書いてよかったと思っている」と話した。

 アニメーション部門大賞となった「リゾーム」は個人制作の作品で、審査員を務めた小出正志さんは「何十億も書けた大作と、個人で作るような短編を同じ部門で審査するという難しさもある。しかし、この作品はドローイングをベースにした上で、非常に深い表現、哲学的な背景もある表現が秀逸だった。アート部門で評価されてもいい作品でもあり、近年、分野間の差がなくなってきているとも感じる」と総評した。

 受賞作品展は来年2月3日~14日に同館、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(六本木6)、スーパー・デラックス(西麻布3)を会場に開催予定。受賞作品と審査委員会推薦作品、約160点を展示する。

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