日本初となる本格的なクラシックカーのコンクール「東京コンコース・デレガンス」が10月26日、東京ミッドタウン(港区赤坂9)で開催された。
コンコース・デレガンスは、イタリアのホテル「ヴィラ・デステ」やアメリカのリゾート地「ぺブルビーチ」などで開催されているクラシックカーのコンクール。合計33台のクラシックカーが参加し、スタイルやコンディションの状態、歴史的な由緒や希少性などを評価基準に審査する。特別審査委員長は雑誌「カー・グラフィック」元編集長の小林彰太郎さん、特別審査委員はネコ・パブリッシング(目黒区)の笹本健次代表取締役、雑誌「ENGINE」の鈴木正文編集長、自動車評論家の徳大寺有恒さん、日産自動車の中村史郎常務執行役員チーフクリエイティブオフィサー、日本クラシックカークラブ(CCCJ)の片岡秀之財政顧問など、計10人が審査にあたった。
33台の参加車は東京ミッドタウンの芝生広場に展開され、同日早朝より審査を実施。小雨が降る中、14時30分より各賞が読み上げられた。1910年~1930年製を対象としたヴィンテージクラス金賞は「ロールス・ロイス ファンタムII コンチネンタル D.H.C. バイ・カールトン」(1930年製)、1931年~1945年製を対象としたクラシッククラス金賞は「メルセデス・ベンツ 540K カブリオレC」(1938年製)、1945年~1960年製を対象としたポストウォークラシッククラス金賞は「チシタリア202 SC クーペ・バイ・ピニンファリーナ」(1948年製)、1961年~1975年製を対象としたモダンクラシッククラス金賞は「ファセル・ヴェガ ファセルII」(1964年製)が選ばれた。また、各クラスの銀賞・銅賞のほか、「最も遠いところから自走で参加した車」に与えられる東京ミッドタウン賞に、熱海からエントリーした「ロールス・ロイス 40/50 HP『シルバー・ゴースト』トゥアラー・バイ・ベイカー」(1910年製)、「最もオリジナル性が保たれている車」に与えられる日本クラシックカークラブ賞に「ブガッティ タイプ57『ヴァントー』」(1936年製)などが選ばれた。
2007年度の最優秀賞である「ベスト オブ ショウ」は、同日夜に開かれたガラ・パーティーの席上で発表され、「ロールス・ロイス ファンタムII コンチネンタル D.H.C. バイ・カールトン」に決まり、ヴィンテージクラス金賞とのダブル受賞となった。同車は第2次世界大戦前のロールス・ロイスが誇る「40/50HP」第3世代のモデルで、最高傑作とされる。同車のオーナーにはトロフィーのほか、「ヴィンテージカーは燃えやすい」という理由で、消火器もプレゼントされた。
27日には、芝生広場で参加車の一般公開(11時~17時)、モータースポーツ写真家のジョー・ホンダさんによる写真教室(13時~、15時~の2回開催)、参加車を対象とした人気投票(先着200人)、スタンプラリーなどが行われる。