日本IBM(港区六本木3)は1月30日、インターネット上の3D仮想世界「セカンドライフ」内に非対面の営業支店「IBM Virtual Business Center(以下VBC)」を開設した。
VBCでは、電子ボディー(アバター)のスタッフが常駐し、訪問したユーザーからの相談に応じるほか、同社およびビジネスパートナーの製品やソリューションを紹介する。VBC内ではIBM製のブレードサーバーを模型のように展示するほか、IBMのスペシャリストによるセミナー実施なども検討しているという。スタッフは平日9時~17時の時間に常駐し、日本語での相談に応じる。
セカンドライフへの進出に関しては米・IBMが2007年5月に先行して営業所を開設。同年8月にはアジア太平洋地域でオーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、マレーシアの4カ国がコンシェルジュを配置、今年の1月24日には中国も参加し、英語と母国語での対応を行っている。このほかヨーロッパ諸国も参加しており、日本はアジア太平洋地域で6番目の参加となる。日本と中国は、グローバル共通エリアの他に各国の専用エリアを設け、コンシェルジュ・デスクを配置する。コンシェルジュは30人余りでシフトを組み、日本では2人体制で展開する。
同社ではこれまで、非対面の営業手段として電話、ウェブ、Eメール、FAXを活用してきたが、5つめの手段としてセカンドライフを加える。セカンドライフへの進出について同社広報担当者は「IBMとしてはバーチャルワールドの技術分野に10億円の投資を決定しており、セカンドライフを含めた3Dインターネットに対して非常に大きな可能性を見出している。顧客とのコミュニケーションにおいては、顧客のニーズに合わせ様々な手法が考えられる。将来、3Dビジュアライゼーションはもっと簡単で使いやすく、多くのユーザーが望むコンタクト方法になると信じており、このテクノロジーを活用することで顧客の満足度を高めていきたい」と話す。
VBCは昨年5月の開設以来、世界全体で10,000人以上のユーザーが訪問しているという。