国立新美術館(港区六本木7)で3月26日より、20世紀を代表する画家の1人、アメデオ・モディリアーニの画業を振り返る大規模な回顧展が開催される。
モディリアーニは1884年、イタリア・トスカーナ地方生まれ。フィレンツェやベネチアの美術学校を経て、21歳(1906年)の時パリに移り、画家としての活動を続けた。モディリアーニが活動した20世紀前半は、ピカソやマティスなどが活躍した時代。同展は2人にも共通するアフリカやオセアニアの民族美術に影響を受けた「プリミティヴィスム(原始主義)」と呼ばれる美術動向に注目し、これに影響を受けたモディリアーニの画業を振り返るものとなる。
展覧会では、日本初公開の作品約20点(予定)あまりを含む約150点の油彩、素描などを展示する。モディリアーニは35歳で亡くなった生涯の短さから、全油彩の作品が400点ほどと言われており、同展はモディリアーニを巡る世界的にも大規模な展覧会となる。
会場構成は年代に沿い、パリへの移住から彫刻家ブランクーシとの出会いによるプリミティヴィスムへの傾倒、プリミティヴィスムをもとにした独自の画風の展開をふまえた4つのセクションで構成する。
開催時間は10時~18時(金曜は20時まで、入館は閉館30分前まで)。火曜定休。入場料は当日一般1,500円ほか。6月9日まで。同館では、モネやフェルメールに続く西洋の巨匠画家の展覧会となる。同展は7月1日より、国立国際美術館(大阪市)に巡回する。