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泉ガーデンで渡欧日本画家展-住友グループのコレクション展示

会場の様子

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 泉ガーデンの泉屋博古館分館(港区六本木6)で3月15日、渡欧日本人画家の作品を集めた展覧会「住友グループの企業文化力II ちょっとパリまで、ず~っとパリで -渡欧日本人画家の逸品」が始まった。

藤島武二の作品などを展示

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 明治から大正期の住友家当主である第15代住友吉左衛門(春翠)が収集した美術品などの公開を目的として開設された同館では、昨年から住友グループ20社が保有する美術品を紹介する展覧会「住友グループの企業文化力」を3回シリーズとして企画、今回がその2回目となる。

 同展では、その出会いが、住友春翠が美術品を収集するきっかけとなったという画家黒田清輝を起点に、それ以降にヨーロッパ、主にパリに渡った日本人画家の作品を同グループの保有作品の中から選び、約60点を展示するもの。

 企業が所有していることから、あまり公開されてこなかった作品が多いのも特徴。藤島武二の作品「黒衣の夫人」は、重要文化財に指定されている「黒扇」と同じモデルを描いた作品と言われる。斎藤豊作は大正8年の二度目の渡欧以降は古城で隠居生活を送った佳作の画家で、いち早く印象派の技法を取り入れた「秋の色」は初公開となる。他に岡鹿之助の「掘割」、鳥海青児の「ジュネーブ レマン湖」、山口薫の「トロス(マドリッド)」なども初公開。

 同館学芸課長の野地耕一郎さんは「海外に渡って洋画を日本に普及させることに努めた人たちの作品を集めた。鹿子木孟郎が当時の名作と言われる作品を模写したものは住友が支援して描かせたものと言われる珍しい作品。他にも帰国後に関西美術院の設立を支援した浅井忠など住友と縁の深い作家の作品が多く、坂本繁二郎の巨大な作品はこの近くにあった住友家の麻布別邸のために作られたもので、ここ以外で公開されたことはない」と話す。他に海原龍三郎、安井曾太郎、藤田嗣治、佐伯祐三、荻須高徳などの作品を展示する。

 開館時間は10時~16時30分。月曜休館。入場料は一般800円ほか(中学生以下無料)。5月11日まで。

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