デザイン関連の専門学校や大学の「卒業制作」を対象にしたコンペティション「MITSUBISHI CHEMICAL JUNIOR DESIGNER AWARD 2008」の受賞作品が10月31日、六本木ヒルズ(港区六本木6)で発表された。
今年で8回目を迎える同賞。プロダクト、グラフィック、映像、デザイン研究など様々なジャンルの202作品の応募作に対し、審査員長のソーシャル・プロデューサーの水野誠一さんをはじめ、照明デザイナーの石井幹子さん、インダストリアルデザイナーの榮久庵憲司さん、武蔵野美術大学教授の柏木博さん、編集者の都築響一さん、脳科学者の茂木健一郎さんなど10人が審査にあたった。
今年は最高賞にあたる大賞は該当作品がなし。発表会の冒頭で水野さんは「応募作のレベルは年々高くなっているが、その反面、学生らしい元気さや若者らしい大胆さ、卓越したアイデアなど大賞にふさわしいインパクトのある作品は残念ながら見つからなかった」と審査の背景を説明した。
佳作は東京藝術大学美術学部デザイン科卒業の庄司さやかさんが制作した映像作品「ハラペコ」、東北芸術工科大学デザイン工学部生産デザイン学科の黒沼宏美さんの研究「立体たこの造形研究-浮遊する機能的造形-」、エスモードジャポン大阪校総合科スティリズム専攻の三村健太さんが制作した衣服「茶道」が受賞し、トロフィーと賞金50万円が贈られた。
このほか審査委員の各賞として、季節や時間、場所によって変化する空の色を表現した400本のクレヨン「そらいろ研究所」(柏木博賞、武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業の山口藍さん)や、野菜を原料に紙をつくった「菜生紙」(向井周太郎賞、東洋美術学校視覚伝達デザイン科ビジュアルデザイン専攻を卒業した幸治絵理子さん)などが受賞した。
受賞作品は11月6日~9日の期間、東京国際フォーラム(千代田区)で展示される。入場無料。