西麻布の「北山創造研究所」(港区西麻布1)で12月12日、同事務所恒例の「もちつき」が行われ、デザイン、建築、アートの関係者や近隣住民など300人以上が参加した。
同研究所は所長の北山孝雄さんが約50年前に芋洗坂近くで創業、40数年前に同所に移転した。地域活性化や、都市デザイン、商品デザインを主に手がけ、六本木エリアでは、AXISビルや、東京ミッドタウンの「21_21DESIGN SIGHT」などのプロデュースを手がけ、最近では、今年4月に群馬県の草津町にオープンした立ち寄り温泉「御座之湯」などを手がけている。
餅つき会は、30数年前にお歳暮や年賀状という年末年始の挨拶の代わりとしてはじめ、毎年開催。招待状を送ったデザイン関係者や近隣住民などを、つきたてのお餅や料理、飲み物でもてなすというもの。3時間ほどの間に、毎年300~400人が訪れ賑わいを見せる。
同所員の村田洋一さんは「恒例のイベントなので、楽しみにしている方も多い。年末年始のご挨拶の代わりという意味と同時に、新しいつながりが出来る場になってほしいという思いもある。付き合いのあるいろいろな方を呼ぶので、例えば企業の社長さんと若いデザイナーなど、普段はなかなか話す機会のない人同士が知り合って、そこから仕事が生まれたりすることもある」と話す。
会場では、所員が石臼で次々と餅をつき、来場者はからみ大根、砂糖醤油、きなこ、あんこ、お雑煮など好みの食べ方で次々と口に運んだ。料理は、築地から取り寄せたという魚介を中心にしたさまざまな「おつまみ」や、休憩所にもなっている向かいのレストラン「オステリア・トット」の料理を用意した。
北山さんは「通りすがりの近所の人でもどんどん来てもらっていい。来る人はみんな歓迎」と話し、西麻布の暮れの名物となっている同会を訪れる人達を忙しくもてなした。
北山さんは、14日にJ-waveのラジオ番組「Growing Reed」に出演し、岡田准一さんと西麻布を始めとしたまちづくりについて対談する予定。北山さんへのインタビューは六本木経済新聞の「特集」にも掲載中だ。