六本木ヒルズ展望台東京シティービュー(港区六本木6)で5月31日、ここ10年で地球に最も接近する火星を観測する「スーパーマーズ観察会」が開催される。
太陽系で地球の1つ外側の軌道を回る火星は、およそ2年2カ月に1回地球に最接近するが、火星の軌道は楕円(だえん)のため、その距離は最接近のたびに異なる。今回の最接近は5月31日で、その距離は約7500万キロメートルと、ここ10年では最も近い距離になるという。その明るさは1等星の約15倍の「マイナス2等星」ほどで、見かけの大きさも最も小さい時の約3倍になり、晴れていれば肉眼でも容易に観察できる。
同展望台の屋上スカイデッキでは、都心で空に一番近い屋外展望台という特長を生かし、「六本木天文クラブ」による星空観察会を定期的に開催するほか、しし座流星群やスーパームーンなどの天体ショーに合わせて特別な観察会も開いてきた。スーパーマーズの観察会は今回が初めて。同クラブは、誰でも参加できる活動として2009年6月に発足し、累計の参加者数は10万人以上に上る。
今回の観察会では、スカイデッキ内のヘリポートに天体望遠鏡を設置。天文の専門家のレクチャーを受けながら観察する。今回の最接近では、火星は土星やさそり座の一等星アンタレスとともに、日没ごろに南東から上り、深夜には南の方角で見ることができるという。
開催時間は19時~21時。参加無料(スカイデッキへの入場券が必要)。