ライブドア(六本木6)は6月14日午後、証券取引法違反事件で堀江貴文元社長ら旧経営陣が逮捕・起訴されて以来初となる臨時株主総会を、千葉市の幕張メッセで開催した。同総会の模様はライブ放送として、同社ポータルサイトや「GyaO」で配信もされた。
同社の株主総数は15万4,814人で、うち個人株主ら1,794人が総会に出席。冒頭で山崎徳之代表取締役が「証券取引法違反事件により、多大なるご心配とご心痛をおかけたしたことをお詫びします」と謝罪した。
総会では、「偽計及び風説の流布」や「有価証券虚偽記載」に関する内部調査結果として、架空の売上げ計上が「実際に行われていた」と説明。外部調査委員会の設置やコンプライアンス(法令遵守)強化への取り組みなどについて述べた。今後の事業戦略については、USENとの提携強化や、「Web2.0」や「ロングテール戦略」を背景に、「個人のチカラを解放するナンバーワンメディア」を目標としたポータルサイト事業のCGM機能強化を掲げた。
質疑応答では、計17人の株主が質問。事件後の総会に(出席しにくい)平日を指定したことへの不満や、旧経営陣の責任問題などについて批判的な意見が相次いだが、「新経営陣以下、社員全員が胸を張って会社再生に向けてがんばってほしい」「(ライブドア・ショック時、東証が全銘柄の取引を停止したことを挙げ)PVがどんどん増えてもライブドアは止まらなかった。社員は誇りを持ってほしい」と新生ライブドアに期待する声も上がった。
筆頭株主の堀江貴文元社長は、事前に弁護士を通じて議案に賛成する委任状を提出、会場には姿を見せなかった。平松社長ら3執行役員と個人大株主の宇野康秀・USEN社長ら計6人の取締役選任など全議案を承認し、約3時間20分で終了。一部の株主は採決方法や議案内容に不満の声をあげ、怒号や罵声が飛び交うなど会場が騒然とする一幕も見られた。