森美術館(港区六本木6)で来年4月、イギリスの権威ある美術賞「ターナー賞」を特集した展覧会「英国美術の現代史:ターナー賞の歩み」が開催される。
ターナー賞は、テート・ギャラリーのパトロン団体「The Patrons of New Art(新しい美術のパトロン)」により、1984年に創設された。名称は、イギリスの著名アーティスト、ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーに由来する。50歳未満の英国人および英国在住アーティストを対象に、複数の候補者が参加する「ターナー賞」展を開催し、受賞者1人を選出する。2007年度の賞金総額は4万ポンド。
同展に参加を予定するのは、ギルバート&ジョージ(1986年受賞)、リチャード・ロング(1989年受賞)、アニッシュ・カプーア(1991年受賞)、レイチェル・ホワイトリード(1993年受賞)、デミアン・ハースト(1995年受賞)、クリス・オフィリ(1998年受賞)、ヴォルフガング・ティルマンス(2000年受賞)、グレイソン・ベリー(2003年受賞)など、過去約20年間の歴代受賞者。ターナー賞を振り返りながら、イギリスの1980年代から今日までの現代美術の動向を振り返る回顧展となる。
1990年代のイギリスにおける美術動向「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト」を代表するデミアン・ハーストの話題作で、実物の牛の親子を真っ二つに切断し、ホルマリン漬けにした作品「母と子、分断されて」の展示も予定するなど、国内での展示機会の少ない希少作品も展示する。開催期間は2008年4月26日~7月13日。開催時間は10時~22時(火曜は17時まで、4月29日、5月6日は22時まで)。入場料は一般=1,500円ほか。