「グッドデザイン賞」を運営する日本産業デザイン振興会(港区赤坂9)は5月14日、会見を開き、今年度グッドデザイン賞の開催概要を発表した。
1957年から続くグッドデザイン賞は、優れたデザインを発掘し、表彰する仕組み。昨年は三洋電機の乾電池「エネループ」をはじめとする「eneloop universe Products」が最高賞の「グッドデザイン大賞」を受賞するなど、これまでに32,000点以上が受賞している。
52回目となる今回は、新たに審査理念を見直し、応募テーマの改定を行った。会見で審査委員長を務める建築家の内藤廣さんは「日本は特殊な状況にある」と指摘し、「人口の減少、地球規模の問題、イノベーションの3つが日本の人間生活を変えつつあると思う」と、日本の置かれた状況を説明。このような状況においてグッドデザインはどのように変わるべきかを見直し、改定に至ったという。
具体的には、「近未来のユーザー視点」を審査のポイントに据え、デザインの「ユーザー」の視点に立った審査を行っていく。合わせて応募テーマを生活シーンに即したものに分類した。身体・生活領域で「高齢者、ハンディキャプトに配慮した道具・機器」や「家事・調理のための道具・機器」、移動・ネットワーク領域で「身体の移動に用いられる機器・設備」や「個人が使う情報機器」など計26のテーマに区分する。また「グッドデザイン・サステナブルデザイン賞」を新設し、地球環境問題に対して優れた回答を示すデザインを表彰する。
応募受付期間は6月11日まで。受賞発表は10月8日、表彰式は11月6日を予定。応募の詳細はウェブサイトを参照。東京ミッドタウン内のミッドタウン・タワー5階「東京ミッドタウン・デザインハブ」(赤坂9、TEL 03-6743-3776)では5月15日より、過去のグッドデザイン賞受賞作の一部展示や、今年度グッドデザイン賞の概要を伝える展覧会を開催する。開催時間は11時~19時。入場無料。6月11日まで。
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