タイに開園したエイズウイルス(HIV)感染孤児のための生活施設「バーンロムサイ」による展覧会「Under The Tree」が12月12日より、港区・六本木のアクシスギャラリー(港区六本木5)で開催される。
バーンロムサイは1999年、タイ・チェンマイ郊外で開園。両親をエイズで亡くし、自身もHIVに母子感染した孤児が生活する。ゲストハウス運営を行い、宿泊費を運営費にあてるなど、寄付のみに頼らない自立した運営を目指している。
同展ではパネル展示を通して、タイ国内でのこどもの臓器売買や児童売買春、ベトナム戦争における枯葉剤散布の問題などについての解説を行う。また、タイのHIV感染者や山岳民族の手で縫われたクマの人形に、日本のボランティアが装飾を施した約1万体の「チャリティー・ベア」を展示し、1体1,000円で販売する。売上げは同施設の運営に利用される。
同施設の代表を務める名取美和さんは「展覧会を通して、世界で何が起きているかを知ってほしい。そして想像し、行動してほしい」と展覧会の目的について語り、不況の今だからこそ「日本人ももう一度、生きたお金の使い方をしていただければ」と話す。
会期中には、タイにおけるこどもの臓器売買や児童売買春をテーマにした映画「闇の子供たち」の阪本順治監督などが参加するトークイベントも開催する。開催時間は11時~19時。12月21日まで。