東京ミッドタウン・デザインハブ(港区赤坂9)で現在、発展途上国の貧困層の生活向上をデザインの視点から考える「世界を変えるデザイン展~Imagine another life through the products~」が開催されている。
同展は、開発途上地域の低所得者層「BOP(Base of the Pyramid)」への取り組みや、その意義をデザインの視点から考えて紹介する日本で初めて展覧会。同展実行委員会(目黒区)、日本財団(港区)、NPO法人CANPANセンター(港区)が主催する。
会場では、河川や湖の汚水を簡単に飲料水に浄化できる「LifeStraw」、女性や子どもでも転がすことで最大50リットルの水を簡単に運ぶことができるドーナツ型のタンク「Q Drum」、太陽の反射光を熱に変えることでガス代などを節約することができる「Solar Cooker」など、現地で実際に使用されているプロダクト約40点を展示するほか、さまざまなワークショップも行っている。
初日には約800人、その後も週末には500人~600人ほどが訪れている同展。「来場者はデザインに携わる人をはじめ学生や美容師などのほか、途上国の支援活動をしている人などが多い」(同展担当者)という。23日に会場を訪れた、途上国の支援活動をしているという女性は「デザインには詳しくないが、途上国の問題を解決していきたいという思いは同じ」と話す。会場では、展示品を手に取る人、携帯電話やカメラで写真を取る人、ノートを手にメモを取る人の姿も。
今月28日からはアクシスギャラリー(港区六本木5)で、「最貧層の子どもたちに教育を届けること」を目的にスタートした「One Laptop Per Child」をはじめ、途上国への取り組みを積極的に推進している教育機関や企業、各種団体などによる約15のプロジェクトを紹介する。
開催時間は11時~19時(最終日はアクシスギャラリーのみ17時まで)。入場無料。会期中無休。6月13日まで。