六本木ヒルズ(港区六本木6)で11月17日、港区の企業が環境への取り組みを展示・発表する「企業と環境展2011」が始まった。主催はみなと環境にやさしい事業者会議(浜松町)。
みなと環境にやさしい事業者会議(略称=mecc)は、2006年に港区が企業などの本部が集中している特長を生かして、事業者と区民と区が共同して環境保全活動に取り組み、全国に発信する場として設立したもの。企業と環境展は年に一度その成果を発表する場として2006年から開催され、6回目となる今年は「未来を語ろう」をテーマに震災からの復興・再生に向けて、企業や市民が何をできるかを考える機会となる展示や体験型のプログラムを展開する。
17日のオープニングセッションではキーノートスピーチとして岡本全勝・東日本大震災復興対策本部事務局次長と末吉竹次郎・国連環境計画・金融イニシアチブ特別顧問が登壇。末吉さんは日本の経済や社会が危機にあることを説明した上で、「震災によって日本人の多くが『経済成長の影で何か大切なものを失ったのではないか』と感じたと思う。これは、日本が、21世紀が必要とする社会を作り上げる可能性があるということだ」と話した。
18日からはヒルズカフェで展示とプログラムを展開。環境に配慮して作られた製品や模型などを展示する「meccエコロジカルエキシビション」、mecc会員企業が発行している「環境報告書」や「CSR報告書」を展示する「meccライブラリ」、国産材の活用を勧めるために港区が提案している木質オフィス「森のオフィス」を提案するモデルルーム「mecc『森のオフィス』の提案」を展開する。
プログラムは、ウオームビズについての企業の取り組みの紹介とウオームビズファッション講座を開く「冬の省エネ大作戦~ウォームビズの新提案」(18日16時~18時)、音楽ライブと未来の食卓について語るトークセッションを行う「アースデイダイアログ ~放射能と向き合う未来の食卓~」(20日16時30分~18時30分)など。
同会議事務局の中村則仁さんは「会員企業の間で、企業同士の横のつながりをつくりたいという声が大きく、このイベントはその横のつながりをつくるいわば『企業の文化祭』のようなもの。企業がやっていることを来場者に還元することで来場者にも楽しんでもらえれば。人気のプログラムはすぐに埋まってしまったが、当日参加できるものもあるのでぜひ参加してほしい」と話す。
開催時間は11時~23時。各プログラム参加者にはmeccの事務局と会員が千葉県成田市で栽培した有機無農薬米1キロを進呈する。今月20日まで。