西麻布の「八星ビル」(港区西麻布3)で3月23日~25日、募集室の内覧会を兼ねたアートイベントが開催される。主催は同物件の不動産管理会社「バリューレイズ」(港区)。
今回の会場は同ビル2階の空き物件(66平方メートル)。1967(昭和42)年に事務所用ビルとして建てられ、昨年より入居者による改修可能な事務所物件として再スタートしたが、「中古物件は内覧会を設けても見にきてくれる人が少ない」といい、「当社の他物件に入居している『SATOSHI KOYAMA GALLERY』(中央区)から、若手アーティストの発表の場が少ないと聞き、互いに協力し今回の企画を立ち上げた」と同社の山田武男さん。
参加アーティストは、映像・写真・ドローイングなどで活動する町野三佐紀さん、「光」をテーマに写真作品を制作する土田祐介さん、舞台活動の傍ら野外でのパフォーマンス、他ジャンルのアーティストとのコラボなどで活動する中村達哉さんの3人。「作家がクリエーティブ空間に変化させることで、見る人にリノベーションのイマジネーションを与えることができる。物件に興味がある人もアートに興味がある人も集まりやすくなる」と山田さん。
過去に日本橋で2度ほど同様のイベントを企画したが、通常の中古物件の内覧だと2日間で10人にも満たないところ、100人もの来場があり、物件も即満室になったという。「会場で出会った人たちがインスパイアし合っていた。通常のアートイベントだとアートに興味のある人同士の盛り上がりで終わってしまうが、普段アートに触れていない一般客が集まることで世界が広がる。物件の内覧とアート、互いが気持ちよくできるバランスで今後も続けていきたい」とも。
開催時間は、23日=13時~22時、24、25日=17時~21時(物件の内覧は事前に希望時間を連絡)。24日19時からは中村達哉さんによるパフォーマンス、19時40分からは画家の門田光雅さんと山田さんによるトークショーを予定する。