「第25回東京国際映画祭(TIFF)」が10月20日、六本木ヒルズ(港区六本木6)をメーン会場に開幕した。
例年通り、六本木けやき坂通りに「グリーンカーペット」が敷かれた。2008年からエコロジーをテーマにする同映画祭。幅90センチ、長さ1800メートルのグリーンカーペットは、ペットボトルをリサイクルした素材で製作したもの。500ミリリットルのペットボトルに換算すると約5万1000本、2008年からの累計では約14万3000本をリサイクルした計算になる。
グリーンカーペットには、まず特別オープニング作品となる「Japan In A Day」が登場。この作品は一般から募集した動画によって構成された映画で、映像を提供した「共同監督」数十人もグリーンカーペットを歩いた。続いてTIFFアンバサダーの前田敦子さん、特別招待作品「終(つい)の信託」から草刈民代さん、役所広司さん、「横道世之介」から高良健吾さん、吉高由里子さん、「カラスの親指」から阿部寛さん、石原さとみさんらが登場し、朝から詰め掛けたファンにサインをして歩くなど声援に応えた。
「Japan In A Day」の成田岳監督は「投稿してくださったたくさんの方と一緒に歩くことができとても嬉しかった」と挨拶。前田敦子さんは「グリーンという色は自然と元気になる色、本当にたくさんの人の声をかけてもらって元気をもらえた」と話した。枝野幸男経済産業大臣は「日本の文化はもっと潜在力がある。日本映画も国内で盛り上げることでその潜在力を発揮しもっともっと海外に広がっていけるはず」と発言した。
最後はオープニング作品の「シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語」が登場。主演のエリカ・リンツさんがパフォーマーやアンドリュー・アダムソン監督、オフィシャル・ナビゲーターの上戸彩さんらと登場しパフォーマンスを披露、観客らの声援に応えた。
他の主な上映作品は、クリント・イーストウッドさん主演の「人生の特等席」(ロバート・ロレンツ監督)、ロバート・デ・ニーロさんほか豪華キャスト出演の「レッド・ライト」(ロドリゴ・コルテス監督)、大ベストセラーを野村萬斎さん主演で映画化した「のぼうの城」(犬童一心監督、樋口真嗣監督)、麻生久美子さん、大泉洋さん主演の「グッモーエビアン!」(山本透監督)など。
そのほか、「サクラグランプリ」を目指し「時代にふさわしい作品」が競い合う「コンペティション部門」(17本)、カンボジア映画などさまざまなアジア映画を紹介する「アジアの風」(17本+3特集)、日本映画の個性的な才能を発掘するとともに、国内外へ広く紹介する「日本映画・ある視点部門」(10本)など、さまざまなジャンルの109作品を一挙に上映する。
詳しいプログラムは公式サイトで確認できる。今月28日まで。