六本木のオオタファインアーツ(港区六本木6、TEL 03-6447-1123)で現在、「草間彌生 新作絵画展」が開催されている。
草間彌生「太陽への道」 © Yayoi Kusama courtesy of Ota Fine Arts, Tokyo/ Yayoi Kusama Studio Inc.
2009年に制作が始まった草間彌生さんの新作「わが永遠の魂」シリーズは、現在までに220点を超え、イギリスのテートモダンが企画した欧米での回顧展で初めて発表された。同展は、テートモダンでの回顧展やルイ・ヴィトンとのコラボレーションなどで露出が多かったことから、「日本でも見たい」というファンの声が多く寄せられ企画したという。
「できるだけ後世に残せるものを残して死にたい」と口癖のように言いながら現在も意欲的に制作を続けている草間さん。同展ではテートモダンで発表した以降の最新作の中から、厳選した6点を展示する。
草間さんの作品に多く見られる特徴的な網、水玉というモチーフを反復的に多用しつつ具象と抽象を織り交ぜ、色の対比で表現する手法は、「1点1点がユニークなので、独立した形でバリエーションを見せたかった」と同ギャラリーの鶴田依子さん。「100点目までは下地に白や赤、黄色などのシンプルな色を用いることが多かったが、以降からはメタリックカラーを選ぶことが増えてきた。これに原色を合わせるため、とても極彩色」とも。
展示は2期に分け、後期では「今現在制作を進めている作品群がものすごく素晴らしいので、その辺を中心に展示できたら」と鶴田さん。「(草間さんは)1枚でも多くの作品を残したいと、朝から晩まで、全ての時間を制作に充てている。早いときは1日1枚のペースで仕上げるが、だんだん多色使いの複雑な表現方法になっており、1枚にかける時間が増えてきた」と、日本で唯一マネジメント権を持つギャラリーとして制作を見守る。
開催時間は11時~19時。日曜・月曜・祝日休廊。1期=12月8日まで、2期=12月15日~来年2月2日。入場無料。