六本木ヒルズ52階森アーツセンターギャラリー(港区六本木6)で7月18日から、アニメ「機動戦士ガンダム」の原画やセル画、模型などを展示する「機動戦士ガンダム展 THE ART OF GUNDAM」が開催される。
「ガンダムヘッド」の前に立つ古谷徹さんとサンライズの佐々木新さん
機動戦士ガンダムは1979(昭和54)年4月に第1シリーズがテレビ放送されたアニメシリーズで、1980(昭和55)年に発売されたプラモデル(通称「ガンプラ」)、1981(昭和56)年に公開された劇場版3部作が大ヒットし社会現象となった。その後、「機動戦士Zガンダム」をはじめとしたさまざまなシリーズ作品が作られ、テレビアニメ、映画、オリジナルビデオアニメとして製作された作品数は40以上に上る。
同展は、第1作の放映から35周年を記念して昨年7月から大阪文化館・天保山(大阪市)で開催された展覧会の規模を拡大し開催するもので、1000点に及ぶ制作資料に加え、同展のために制作したオリジナル映像やプロジェクションマッピングなど全3章で構成する。
第1章で上映するオリジナル映像は、機動戦士ガンダム第5話「大気圏突入」で主人公らが乗る戦艦ホワイトベースが大気圏に突入するシーンをオリジナルのアニメとは異なるホワイトベース内部の視点から描いたもので、正面と後方2つのスクリーンで構成する約5分間の作品。
第2章では、構想段階でのキャラクターやモビルスーツの原案を描いた美術監督の中村光毅さんがビジュアル化した細かな設定、アニメーション・ディレクターの安彦良和さんが描いた500点の原画、さまざまなモビルスーツの原画まで、同作品の世界観を支えるさまざまな資料を展示する。
プレスプレビューには、主人公アムロ・レイの声優を務めた古谷徹さんが登場。安彦さんの原画を見て「一番思い出深いのは最終話。アムロが仲間と再会するシーンでは、万感の思いでセリフを言った」と話した。
第2章ではほかに、原作・総監督を務めた富野由悠季さんの書斎を再現したコーナーや、最終話で破壊されたガンダムの頭部を実物大で再現した「ガンダムヘッド」なども。第3章では、機動戦士ガンダム以降のシリーズ作品などを紹介する。
ミュージアムカフェ「THE SUN」には、天保山での展示の際にファン1000人が制作したというガンプラ約1000体を展示する「ガンプラ大作戦」も展示。その中の1体を自ら作ったという古谷さんは「ガンダムの魅力は何といってもストーリー。本来は起こしてはいけない戦争を起こしてしまった近未来を描くことで、人類が抱え続けているテーマを描いている。自己を投影できる登場人物が誰でも必ず見つけられるのも魅力」とも。
開館時間は10時~22時。入場料は一般=2,000円など。9月27日まで。