サントリー美術館(港区赤坂9)は10月2日、同館の疑似体験コンテンツ「サントリー美術館 ヴァーチャルウォークスルー」を公開した。
同コンテンツは、同館内を3DのCGで再現し、建物の内部を歩くように館内を見ることができるもの。受付からスタートし、廊下や展示室内部など、11のシーンに分けて解説する。利用にはRich3D社が提供する「ViewpointMediaPlayer」のインストールが必要(無料)。「Internet Explorer」「Safari」に対応。
受付ではロゴマークについて解説し、建物壁面・天井に多用されている桐で作られたルーバー(縦格子)を紹介。ロビーでは、和紙と間接照明で構成された「光壁(ひかりかべ)」についてや、コンニャクを使用した汚れ防止対策などについて解説しており、携わった照明家や和紙の職人なども紹介する。
展示室では、開催中の展覧会の作品が配置されており、高さ9.3メートルの吹き抜け空間では、陽光をとりいれる「無双格子(むそうごうし)」の開閉や取り外しが体験できるボタンを設置する。
コンテンツ公開の目的についてサントリー美術館のウェブ担当者は「美術館の見どころのひとつである建築を楽しんでいただき、美術館来訪前の情報入手ツールとしても活用いただきたい」と話しており、今後は「普段見ることの出来ない茶室やプレミアム会員専用のメンバーズ・サロンなどを制作予定」という。同館は建築家の隈研吾さんによる設計。