インターネット調査のネットレイティングス(渋谷区)は3月26日、中国発の検索サービス「百度(バイドゥ)」の国内における利用動向調査を発表した。
百度は2000年1月に創業した百度公司(本社=北京)が提供するウェブ検索サービス。中国国内では利用率約7割(中国iResearch調査)で、他の検索サイトを押さえてシェアナンバーワンを誇る。2006年12月に日本法人(港区六本木6)を設立し、今年1月から日本向けサービスを本格的に開始している。
同調査では、同社が実施するインターネット利用動向調査「NetView」の2008年2月(調査期間=2月1日~29日)のデータをまとめたもの。同調査によると画像検索が29.2万人(全訪問者数中41%)、動画検索が15万人(同21%)と、画像と動画における検索利用率が高くなっている。また、1月の利用者は96.1万人で2月は71.3万人と減少しているが、これは日本版開始を報じたニュースの影響を受け、一時的に訪問者数が増加したためで、昨年12月の利用者数(38.6万人)と比較すると訪問回数の多い検索ユーザーは着実に増加していると分析している。
また、百度も3月17日、ビデオリサーチインタラクティブ調査による利用状況を発表している。サービス開始の1月23日~2月22日の1カ月間の利用状況をまとめたもので、ネットレイティングスによる調査と同様、特に動画検索と画像検索での利用が顕著という結果が出ており、動画・画像検索では平均視聴ページ数、平均接触回数、推定PV(ページビュー)数、平均滞在時間の4項目でヤフーやグーグルなどの競合を引き離し、サーチエンジン市場で第1位を記録した。
動画検索では平均視聴ページ数=44.20ページ、平均接触回数=28.90回、推定PV数=898万PV、平均滞在時間=7.21秒となっており、画像検索では、平均視聴ページ数=227.50ページ、平均接触回数=149.50回、推定PV数=6,833万PV、平均滞在時間=24.57秒となっている。
調査結果について百度の舛田淳取締役は「アルバム機能やスライドショーなど、従来の検索エンジンにはない『遊べるサーチエンジン』を具現化したサービスがユーザーに評価いただけた結果だと考えている。また、日本オリジナルのサービス『話題の画像や動画のランキング』も楽しんでもらえているようだ」とコメントし、「調査結果からも解るように、日本ではエンターテインメント系のコンテンツが受け入れられやすい傾向にあるようで、コミュニティー系サービスなどのユーザーニーズを注視していきたいと考えている」と話す。