東京ミッドタウン内のクラブ&レストラン「ビルボードライブ東京」(港区赤坂9)が8月18日、開業1周年を迎えた。
同店は、アーティストによるライブを鑑賞しながら食事が楽しめるクラブ&レストラン。経営にあたる阪神コンテンツリンク(本社=大阪市)とVNU Business Media(本社=米・ニューヨーク州)との「ビルボード」ブランドの国内総代理店契約締結に伴い開業し、大阪と福岡にも出店する。
こけら落としを飾ったのはロックバンドのスティーリー・ダン。ラリー・カールトン、マイケル・フランクス、ベイビーフェイス、ジェーン・バーキン、ボビー・コールドウェルなど海外の大物アーティストが続き、昨年12月には井上陽水さんが日本人初としてステージに立ったほか、細野春臣さんなど大御所アーティストが次々と出演している。
今年8月16日時点での出演アーティスト数は101組、531公演が行われ、総来客数は約13万人にのぼる。客層はアーティストのジャンルにより異なり、ソウルミュージック=30代後半~40代、AOR=40~50代、ジャズ・フュージョン=50代以上が主な顧客という。
同店のステージ後方には高透過ガラス(高さ9メートル、幅16メートル)が備えられ、東京ミッドタウンの芝生広場を一望することができる。同店広報担当者は「ステージバックに広がる夜景は、来場者、アーティストともに非常に好評」と話す。通常は音響上の観点から、外部からの電波を遮断するために黒いカーテンを引いているが、多くのアーティストが夜景をバックに演奏することを求め、アンコール時などにカーテンを開けて演奏するという。
同担当者は「世界中のアーティストから尊敬を集めるスティーリー・ダンがオープニングを飾ったことは象徴的なブッキングだった。同様に多くの尊敬を集める井上陽水さんの公演もプラチナチケット扱い。ソウルの女王、チャカ・カーンによる単独公演の際は数々のヒット曲を披露し、感涙にむせぶお客様が多数おり、今年2月に亡くなったフランスの国民的歌手、アンリ・サルヴァドールによる引退公演ツアーではスタンディングオベーションが絶えなかった」と、数々の大物公演により話題性が尽きなかったと振り返る。こうした大物アーティストのほか、若者世代に人気のアーティストのブッキングなどにより、幅広い層から好評を得ているという。
今後の予定は「JOEやベイビーフェイス、ボビー・コールドウェルなど、昨年大好評で満席となったアーティストの再出演が決定している。また、料理と公演のセットプランや、ユミカツラ提携によるウエディングプランなどを始める」(同)という。