六本木けやき坂下に位置するバー併設のギャラリー「未来画廊」(港区六本木5、TEL 03-5772-9797)で9月3日より、画家・遠山敦さんの個展「たす・ひく・たす」が開催されている。
遠山さんは1970年生まれ。デザイン事務所勤務の後、独学で絵を描きはじめた。その後、書籍や雑誌の装画などを手がけ、近年は鳥をモチーフとした絵を多く描いている。2007年には、東京から愛知県半田市の古寺に移住して創作活動を続ける。
同展では、絵画作品28点を展示する。技法に特徴があり、キャンバスにベースとなる色を塗り、その上から描きたいモチーフの輪郭を残して元の色を塗りつぶす。さらに色を加えていくという色や絵柄の「足し引き」を繰り返し、絵を完成させる。展覧会タイトルの「たす・ひく・たす」もこの技法に由来する。
作品について遠山さんは「自分は絵を通じて何かを伝えたいということはなく、描きたいから描いているという感じ。(完成した)作品の数の2、3倍は失敗しているが、色の上からモチーフの形に塗り潰していくときの緊張感やスリルが楽しい。重い絵ではないので、いろんな人に気軽に見に来てもらえれば」と話す。
開催時間は月曜~土曜=11時~翌3時、日曜・祝日=11時~24時。9月29日まで。