乃木坂にあるシアターバー「COREDO(コレド)」(港区赤坂9、TEL 03-3470-2252)が2月14日、開店5周年の感謝パーティーを同店で開く。
同店は、マスターの桃井章さんが「演劇やライブなど自分の好きなことができる場所を作りたい。誰でも何かを表現する場を提供したい」と2004年に始めた。六本木で演劇やライブをやった経験はそれぞれの俳優や歌手の自信になると考えたからだという。
桃井さんは1947(昭和22)年生まれ。映画「赤ちょうちん」「釣りバカ日誌」、テレビ「太陽にほえろ!」「熱中時代」など数々のシナリオを手がけてきた脚本家。実妹は女優の桃井かおりさん。
同店は、バースペースとシアタースペースで構成され、席数は50席。演劇やライブ公演を開く場合、基本料金(水曜・木曜=5,000円、金曜・土曜・祝日・祝前日=15,000円)と1,000円×人数分の料金で借りることができる。桃井さんは「ほかのライブハウスと違って、飲食の売り上げがあるから使用料を安くできる」と話す。
オープン以来、石川セリさん、山崎ハコさん、りりぃさんなどがライブを行ったほか、渋谷「ジァンジァン」でやっていた一人芝居的な要素を受け継いだものや劇団花組芝居の番外公演などのほか、ジャズライブイベントも行われている。
開店当初は、予想以上にバーに客が入らない。イベントの予約もなく、ただ広い空間が広がっていたという。運転資金も底をつき、人件費を削るしかなく、開店当初のスタッフは10カ月で1人もいなくなった。桃井さんは1年以上、無報酬で働き続けた。「桃井が何か面白いことやっている。新しい人材の表現の場を六本木でやることが大事」と桃井さんは話す。
昨年10月には桃井さんの知り合いのバーが4、5店続けて閉店した。同店も例外ではなく、12月の売り上げは前年同月の半分まで落ち込んだ。好きなことを続けるには厳しすぎる経済状況で「いつ閉めてもおかしくない」(桃井さん)という。
5年間続けてきて、バーに少しずつだが常連も増えるとともに、同店でなければできない演劇やライブも生まれ始めている。桃井さんは「この店は私の夢であり、多くの皆さんに支えられてきた店。どこまで頑張れるか分からないが、とにかく5周年を感謝したい」と話す。
感謝パーティーの開催時間は19時~23時。料金は5,000円で飲み放題、食べ放題。営業時間は、月曜~金曜=18時~翌2時、土曜=18時~24時。日曜・祝日定休。