六本木の「SAVOIR VIVRE(サボア・ヴィーブル)」(港区六本木5、TEL 03-3585-7365)で11月12日より、若手漆作家・生田真弓さんの個展「生田真弓 乾漆展-うるしごごろ-」が開催される。
生田さんは、多摩美術大学在学中は「建築学」を学び、卒業後は庭園設計の事務所に2年間勤務した。その後、「頭だけではなく手を使い、感覚を直接感じるものづくりがしたい」という気持ちが強くなり、漆芸作家の道に進む決心をした。
使い込むほどに味わい深くなる漆の永遠性を背景に、生田さんはこれまでの「漆だから作るもの」という概念にとらわれず、新しいアイテムの作品制作を続けている。
漆を粉状にして塗っていく「乾漆(かんしつ)」という、思い通りのフォルムを可能にする技法を選んだ生田さんは「やっと自分にとって漆が軽やかな存在となった。素材の可能性を探るだけではなく、自分がつくりたいものの気配を漆という素材の力を借りることでより近づけているという感じ」と話す。
同展では、「心に浮かぶイメージを漆で生み出した。室内で使い楽しむ漆、身に着け持ち歩く漆など、温かく寄り添う存在を目指した作品」を展示する。
営業時間は11時~19時(最終日は17時まで)。入場無料。今月19日まで。