森美術館(港区六本木6、TEL 03-5777-8600)で現在、若手アーティストを応援するプロジェクトの企画展「MAMプロジェクト014:田口行弘」が開催されている。
世界各国の若手アーティストを応援しようと2004年から始まった同プロジェクトは今回で14回目を迎える。
田口さんはベルリンを拠点に世界で活躍する現代美術家で、近年はドローイング、パフォーマンス、アニメーション、インスタレーションが一体となった「パフォーマティブ・インスタレーション」で注目を集めている。
静止画像をつなげる古典的なアニメーションの手法でありながら、日用品、家具、床板などが躍り出す映像は偶然の産物のように見えながら、田口さんの周到な計画の上で成り立っている。
同展では、はぎ取られた同館展示室の白い壁が六本木ヒルズ屋外に飛び出し、「遊び心あふれた方法で駆け抜ける」新作「モーメント・パフォーマティブ・ヒルズ」をワーク・イン・プログレスで発表。映像の中で、街の風景と戯れる白い壁はギャラリー内で、日々変化を続けている。
開館時間は10時~22時(火曜は17時まで)。入館料は、一般=1,500円、学生(高校生・大学生)=1,000円、子ども(4歳~中学生)=500円。8月28日まで。4月16日には、田口さん本人が活動や出品作について紹介するアーティストトークも予定する。