西麻布のギャラリー「le bain(ル・ベイン)」(港区西麻布3、TEL 03-3479-3843)で4月19日から、造形作家・有馬晋平さんの「スギコダマ」展が開催される。
大学院在学中から大分県を中心に美術活動や造形ワークショップなどを行ってきた有馬さん。日本文理大学で非常勤講師を務めた後、実家のかやぶき民家と酒造「白水」の企画・広報に携わり、企画展などを手がけてきた。
有馬さんが杉の木を使って制作するきっかけとなったのは、大分県の大学に通っていたことにあるという。大分県は杉の宝庫だったが、最近は林業衰退の影響もあり、杉の林や山は荒れるばかり。有馬さんは、さまざまなワークショップや地域活性化企画などで、杉の命を借り、それを磨きだすことから生まれる、オブジェ、家具、日用品などの制作に取り組んでいる。
スギコダマとは、「小さな玉」「木の霊」「木魂」など、さまざまな意味を込めて名付けた作品名。杉と向き合い、一つひとつ手作業で作り上げ、「杉から生まれる形と気持ち」を表現しているという。
会場では、ギャラリー内と中庭に大きなサイズのオブジェや家具を、隣接する「ギャラリーMITATE」に小さいサイズの作品を展示する。「スギコダマが人々の生活に入り、触れ合う人に心地よい気持ちを提供したい」と有馬さん。
会期中、有馬さんのこれまでの過程や木への思いなどを紹介するトークイベント「木の話をしましょう」も予定する。
開催時間は11時~19時(最終日は16時まで)。月曜定休。5月1日まで。