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西麻布のギャラリーでテキスタイル・デザイナー二人展「布から生まれて…」

デザイナーの大谷敬司さん

デザイナーの大谷敬司さん

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 ギャラリーMITATE(西麻布3)11月22日、テキスタイル・デザイナー安東陽子さんと大谷敬司さんの二人展「布から生まれて…」が始まった。

作品を窓に貼る安東陽子さん

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 安東さんと大谷さんは共に六本木AXISのデザイン・テキスタイルの専門店として知られる「NUNO」(運営=株式会社布、六本木5)の出身。安東さんはテキスタイルコーディネーター・デザイナーとして今年、大谷さんはテキスタイル・デザイナーとして2009年、それぞれ独立し、現在はフリーで活動している。同展では、安東さんは自らが発案したガラス窓に自由な形で貼ることができる「雪」をモチーフにした布作品、大谷さんはさまざまな織りの技術や色の組み合わせを駆使したバリエーション豊かな100枚のストールを中心に展示する。

 安東さんは「NUNOにいたころからインテリア空間をプロデュースすることをしてきた。独立しても同じ仕事をしながら、プロダクトを作るよりは空間のテキスタイルを考える材料を作っていきたいと考えている。以前から外と中をつなぐファブリックに興味があり、そのような形でインテリアの新しい可能性を広げるプロトタイプとして今回の作品を作った。レースのカーテンのような役割を果たすものだが、貼ったり剥がしたりが簡単なので、季節によって変えたり、密度を変えることで目隠しにもなったり、さまざまな使い方ができる」と話す。

 大谷さんは「NUNOという会社の方向性がそうだったが、独立してからも国内の生産にこだわってあらゆる技法を使ってさまざまなタイプのストールを作っている。テキスタイル業界の生産拠点が海外に移転していく中で、日本にしかない技術を残していくためにも伝統的な技法を生かしつつ、それに新しさを融合させて今の生活にあうプロダクトを作っていきたい。今回はからみ織りなど、さまざまな技法を使い、色の組み合わせもありとあらゆるものを使った」と話す。

 2人とも長く六本木で仕事をし、フリーになっても六本木で展覧会を開くことになったことについて、「六本木やこのギャラリーは好きな場所」と口をそろえる。安東さんは「都会を否定するのではなく、都会をいかに心地よく過ごせるようにするかを課題の一つと考えているので、まさに都会である六本木で展覧会ができるというのはうれしいこと。ここでフリーとしてのスタートを切ることができたこともうれしい」とも。

 開催時間は11時~19時、月曜定休。12月4日まで。

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