東京ミッドタウン・デザインハブ(港区赤坂9)で2月10日から、日本各地の町をクリエーターが紹介する「my home town わたしのマチオモイ帖」展が開催される。
「自分にとって大切な故郷」「学生時代を過ごした町」「今、暮らす町」など、それぞれの思い出が詰まった町を、さまざまなクリエーターが小冊子や映像にまとめて紹介する同展。始まりは、ある女性クリエーターが作った小冊子「マチオモイ帖」にあった。
大阪でコピーライターとして活動する村上美香さんは、あるとき、地元・広島県因島重井町で春と秋に開かれている恒例行事の職員から、「イベントの一つとして何かやってみないか」と誘われた。
「地元への恩返しができないか」と考えた村上さんは、自身の目線で見た町の良さや思い出などをつづった小冊子を作成。「町の人たちとコミュニケーションが取れれば」(村上さん)と、受け取った人が町の良さなどを記入できる書き込み式にし、町名にちなんで「しげい帖」と名付けた。行事で配布された冊子を見た人は、自分たちの町の昔話で楽しんだり、町の新たな発見があったりと、その話題は一気に広がっていったという。
この話は大阪にも届き、「クリエーターが社会に対してできること」をテーマにした展覧会の1コンテンツとして、「しげい帖」をはじめ、呼び掛けに賛同したクリエーターの約40作品を紹介。すると、さらなる反響を呼び、同展開催に至った。
会場では、デザイナー、写真家、イラストレーター、映像作家、コピーライター、編集者など、日本全国のクリエーター約340組が、それぞれに思い出が詰まった町を表現した小冊子293作品、映像51作品を紹介する。
開催時間は11時~19時。入場無料。今月26日まで。