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広尾で「EMON AWARD」グランプリ受賞展-3.11写した作品が大賞

グランプリ・岩渕賞を受賞した「New Moon」(東川哲也)

グランプリ・岩渕賞を受賞した「New Moon」(東川哲也)

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 広尾のエモン・フォトギャラリー(港区南麻布5、TEL 03-5793-5437)で3月1日、「EMON AWARD 2012 グランプリ受賞展」が始まる。

山口賞を受賞した「ポイントオブビュー」(Yusuke Sakai)

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 2011年、新進作家の発掘と育成・写真マーケットを見据えた作家デビューのチャンスを提供することを目的に「ポートフォリオレビュー」というタイトルで始まった同公募。1次審査、2次審査を経た10人が各5分間の公開プレゼンテーションを行い、各賞を決定。同ギャラリーでの展覧会開催のチャンスが与えられる。2回目を迎えた今回は、タイトルを「EMON AWARD」に変更。昨年夏に募集を開始し、今年は100人を超える応募があった。審査員によると「年齢層やジャンルの幅が広がり、楽しみながら選出できた」という。

 最終審査に残った10人のプレゼンテーションの審査を担当したのは、エモン・フォトギャラリーの小松整司さん、美術手帖編集長の岩渕貞哉さん、武蔵野美術大学教授で写真家の山崎博さん、アートプロデューサーの山口裕美さん、東京都現代美術館学芸員の藪前知子さん。

 「グランプリ」と「岩渕賞」を同時受賞したのは、3.11の被災地を新月の夜に記録した東川哲也さんの「New Moon」。「震災があり、いてもたってもいられず現地に足を運んだ。そこには照明もなく、あるのは闇だけ。目の前の風景を全く捉えられなかった。新月の光を介し長時間露光で撮影しているうちに暗闇が消失してきた。何も見えないことは何もないことと同じではない。見えないものを捉えようと、探りの手を伸ばした」というプレゼンテーションに満場一致で決定。「思い」を添えることで作品がさらに強いメッセージを放ったという。

 このほか、「山口賞」にYusuke Sakaiさん、「藪前賞」に松永佳子さん、「山崎賞」に松本カヨ子さんの作品がそれぞれ選ばれた。同展では、これらの作品を展示する。

 開廊時間は11時~19時(土曜は18時まで)。3月1日はオープニングレセプションを予定する(18時~20時)。日曜・祝日休廊。入場無料。3月26日まで。

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