「AXIS GALLERY SYMPOSIA(アクシスギャラリーシンポジア)」(港区六本木5)で6月6日から、デザインを通じて富山の産業活性化を行ってきた「デザインウェーブイン富山」の23年間の軌跡をたどる「デザインウェーブ23年間の軌跡と展望」展とフォーラムが開かれる。主催はデザインウェーブ開催委員会(富山県、富山市、高岡市)。
「デザインウェーブイン富山」は「富山から世界に発信するデザインムーブメント」として1990年に始まったデザインイベント。メーンとなるデザインコンペは商品化を前提として製品のアイデアを募集、入賞作品などについて県内のメーカーや販売元とのマッチングを行い、商品化して全国発売を目指す。これまで商品化された作品は2008年に「とやまデザイン賞」を受賞した小林幹也さんの「Tate Otama」など。毎年行われるガラスとメタルのワークショップはデザイナーが富山の素材を使って作品を制作、ワークショップからも大治将典さんの「FUTAGUMI 栓抜き」などが商品化されている。同プロジェクトは2009年にグッドデザイン賞も受賞、20回目を迎えるコンペティションでは「祝いの品」をテーマに現在作品を募集している。
同展は展覧会と連続フォーラムを通して富山県が長期間にわたりデザインをテーマにした活動に取り組み、デザイン産業を積極的に創出し、デザインで地域ブランド化を図っていることを一般や行政機関、世界に向けてアピールするもの。展覧会ではではこれまでの活動を、テキスト、写真、モックアップ、プロダクツなどで紹介。これまでに商品化された40作品から28作品を展示し、中でも成功している10作品については商品化までのプロセスをモックアップや実際の商品を使用して説明する。
連続フォーラムでは活動の歴史や意義、展望を検討。出演者はデザイナーの秋山道夫さん、近藤康夫さん、小林幹也さん、富山総合デザインセンターの大矢寿雄所長、アッシュコンセプト(台東区)の名児耶秀美社長など。フォーラムは7日の17時~と18時15分~、8日の14時30分~と15時45分~に開催する。フォーラムへの参加はメールでの予約が必要。
開催時間は、6日=15時~20時、7日=11時~20時、8日=11時~18時。入場無料。詳細はホームページで確認できる。