六本木一丁目駅近くに地上20階、地下3階の複合オフィスビル「アークヒルズサウスタワー」(港区六本木1)が9月4日完成し、竣工(しゅんこう)式や竣工祝賀会が行われた。建築主は森ビル(六本木6)、施工者は清水建設(中央区)。
同ビルは森ビルが整備を進めるアークヒルズエリアに位置し、1971(昭和46)年完工の「六本木21森ビル」と1973(昭和48)年完工の「六本木25森ビル」を一体的に建て替える「再々開発」により誕生した。4階から20階までは1フロア約1900平方メートルの大規模オフィス、3階は110~200平方メートルのスモールオフィスとして提供、地下1階から2階までには店舗も入居する予定。
屋上には「日本最大級」という約1100平方メートルの屋上庭園「スカイパーク」を設置、ワークスタイルの変化に合わせ、リフレッシュスペースのほか、会議やワークスペースとしての利用も想定する。また、テントを設営してのキャンプなども想定し、一部に通常屋上庭園で用いる軽量土ではない普通の土を使用、高層ビルの屋上でアウトドアを体験できる環境を整備した。1階の「サンクンガーデン」には「人工滝としては最大規模」という落差12メートルの滝を整備、滝の上部に植樹された樹木や滝の流量によって四季の変化を演出し、「リラックスできる空間を生み出す」という。
同ビルは「アークヒルズエリアの要」と位置付けられ、六本木一丁目駅に直結し、アークヒルズとの間には新たに歩行者デッキ「アークさくら橋」を設置、これにより、アークヒルズから泉ガーデンまでのエリアと六本木一丁目駅がつながる形となった。
竣工祝賀会で同社の辻慎吾社長は「アークヒルズが誕生して27年、常に新しい刺激に満ちた街に成長したが、まちづくりに終わりはない。この再々開発はアークヒルズエリアが国際都市として進化していく道筋を示している。これからも人と企業と緑をつないで、まちづくりのリード役を果たしていきたい」と話した。
現在、入居テナントを募集中で、店舗などのオープンは来年1月中旬を予定する。