西麻布の「CALM & PUNK GALLERY(カームアンドパンクギャラリー)」(港区西麻布1、TEL 03-5775-0825)で9月13日、アーティスト、ジョナサン・ザワダさんの日本初の個展「TOUCHINGLY UNFEELING」が始まる。
オーストラリア・パース出身で、現在LAを拠点に活動するザワダさん。シドニーに拠点を置いていた2011年以前は、BMWやハーマンミラー、ナイキ、ユニクロなどのクライアントとコラボレーションするなど、グラフィックデザイナーとして活躍。アナログとデジタルの技法を織り交ぜて表現するアートワークやデザインで知られている。拠点をLAに移してからは、よりファインアートにフォーカスし、彫刻やビデオ、インスタレーション、絵画など、その手法や表現の幅を広げている。
同展は、プリントやスカルプチャー、ビデオ作品など、さまざまなメディアで構成。メリットとデメリットを併せ持ちながらも現代社会の発展を促してきた「生活と社会のデジタル化」の結果といったテーマや、CGの作成技法として知られる「パーリンノイズ」などから着想を得たコンセプトを独自の解釈で視覚化し、「デジタルの世界で行動すること」に関する問題提起を鑑賞者に投げ掛ける。
「今回の個展で発表される新たな作品シリーズは、タイトル通り極端な対比と参照を提示している。モチーフの意味を一つ一つ掘り下げることよりも、持ち込まれた素材とモチーフの組み合わせによって誘われる不思議な印象と感覚、新鮮な組み合わせの対比がユーモアさえ持って、生き生きと語り掛け始める。虚構を細部に受け入れながらも貪欲にイメージ全体を手に入れようとする人間、そのナンセンスさを愛情を持って提示してくれている作品群のように思う」と同ギャラリー代表の西野慎二郎さん。
開廊時間は12時~19時。月曜休廊(9月15日 敬老の日を除く)。入場無料。10月5日まで。9月12日19時~22時には、ザワダさんを迎えオープニングレセプションを開催する。