国立新美術館(港区六本木7)で9月18日から、「ニキ・ド・サンファル展」が開催されている。
ニキ・ド・サンファルは1930年パリ生まれ、幼いころからアメリカで育ち、10代からモデルとして活躍。1952年にパリに戻り、1953年ごろから本格的に画家として活動を始める。1961年に絵の具入りの容器が埋め込まれたレリーフや彫刻をライフルで撃つ「射撃絵画」で注目を集め、カラフルな衣装の巨大な女性像「ナナ」シリーズで同時代を代表する女性作家として認知されるようになった。2002年没。
同展は、ニキ・ド・サンファルの生誕85周年を記念して開催される大回顧展で、初期から晩年までの主要作品など全151点を展示する。作品はテーマごとに6つのチャプターで展示。第1章では「射撃絵画」など伝統的な芸術の在り方に対するカウンターカルチャーとして注目を集めた作品を紹介、第2章では「ナナ」シリーズなど、伝統的な西洋美術における女性像とは異なる解放的な女性の姿を表現した作品を紹介する。
20年以上にわたって交流を持った日本人Yoko増田静江を通して関わるようになった日本にまつわる作品を展示する第4章のほか、第6章ではイタリア・トスカーナにニキが作り上げた彫刻庭園「タロット・ガーデン」にまつわる作品を展示する。
10月24日には、ニキ美術館元館長の黒岩有希さんによる講演会「50歳で出会った~Yoko増田静江とニキの友情~」を、10月25日には子ども向けワークショップ「ニキと遊ぼう!」をそれぞれ開催する。
開催時間は10時~18時(金曜は20時まで)。火曜休館。観覧料は一般=1,600円など。12月14日まで。