東京ミッドタウン(港区赤坂9)の芝生広場で現在、建築家の隈研吾さんがデザインした「つみき」を使った「つみきのひろば」が開催されている。
複合デザインイベント「東京ミッドタウン・デザインタッチ」のメーンイベントとして開催されている同イベントは、隈さんがデザインした「く」の字型の「つみき」を、数センチのものから約2メートルのものまで大小さまざま用意し、それを組み合わせてくぐって通ることができる「つみきのトンネル」やピラミッド状に積み上げた「つみきのやま」などを作り、広場に配置したもの。ガーデナーの齊藤太一さん、プロダクトデザイナーの鈴木啓太さん、美術家のミヤケマイさんと建築家・美術家の佐野文彦さんの3組が、隈さんの「つみき」を使うなどして制作した作品も展示する。
隈さんは「3歳のころから積み木が好きで、建築も積み木の延長としてやってきたみたいなもの。いつか積み木をデザインしたいと思っていたので、こんなチャンスをもらえて非常に感動した。ある意味では60年近くをかけた『最長』のプロジェクト」と話す。
「つみき」はmore treesの協力で制作され、材料の国産杉の無垢(むく)の板を2枚組み合わせ、頂点の部分を補強することで、「小屋も作ることができる」強度を実現した。ガレリア3階には空間デザイナーの松村和則さんが「つみき」を約1000個使い「まち」を表現したアート作品「つみきのまち」も展示する。
隈さんは「積み木は誰でも参加できる開かれたシステムで、小さなものの中に世界が込められていて、同時にその積み重ねが世界になるということを表現できる。この芝生は東京の中で子どものためのベストなロケーションだと思っているので、子どもたちに積み木で遊んでもらって、そういうことを感じてもらいたい」とも。
開催時間は11時~18時(18時~21時はライトアップを実施)。参加無料。ガレリア3階の「TIME & STYLE MIDTOWN」では「つみき」の販売も行う(7ピース=4,860円など)。11月3日まで。