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東京ミッドタウンアワード受賞作品発表・展示 大賞は「国旗の羽根」

デザイン部門グランプリの「ことはね」

デザイン部門グランプリの「ことはね」

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 東京ミッドタウン(港区赤坂9)で10月16日、デザイン&アートコンペ「Tokyo Midtown Award 2015」の結果発表と表彰式が行われ、受賞作品の展示も始まった。

アート部門グランプリの「五金超大国Ⅱ」

 東京ミッドタウンアワードは、新しい才能を発掘し世界に発信する育成型のコンペティションとして2008年に創設され、デザイン部門とアート部門の2部門で作品を募集。デザイン部門の受賞作に対しては商品化の支援も行われ、昨年はミラノ・サローネにも出展した。

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 今年のデザイン部門のテーマは「おもてなし」で、1316点の応募があり、グランプリには吉田貴紀さんと栗原里菜さんの作品「ことはね」が選ばれた。同作品は、「赤い羽根」のように胸に飾る鳥の羽に世界各国の国旗をプリントし、それを付けることで「この国の言葉が話せます」という表明になるというコンセプトの作品。栗原さんは「この賞は作品のコンセプトが評価の対象になる貴重なコンペなので一番受賞したいと思っていた。賞を励みにこれからも頑張りたい」と話した。受賞者には賞金100万円のほか、ミラノ・サローネ期間中のミラノへの招待が進呈された。

 同部門準グランプリには、でんでんたますこの「浮世絵プチプチ」、優秀賞には小川貴之さん、山本絵理香さん、市川直人さんの「落雁(らくがん)ポーション」、審査員特別賞には史上初のダブル受賞となった小川さんらの「ねこ寿司(すし)」、遠藤生萌さん、池ヶ谷優子さんの「充電ざぶとん」などが選ばれた。

 審査員の一人でグラフィックデザイナーの佐藤卓さんは「日本人にとって『おもてなし』は考えると結構難しくデリケートなものだが、受賞した作品は期待を超えるようなものだった。この賞は独特な進化の仕方をしていて、優しい気持ちになれるような他にないアワードに育ってきている」と総評した。

 アート部門は「テーマなし」で募集され、250点の応募があり、グランプリには田島大介さんの「五金超大国Ⅱ」が選ばれた。超高層ビルが立ち並ぶ仮想の都市空間を鳥瞰(ちょうかん)した様子を細密に描き込んだ作品で、田島さんは「この作品は自分の心の居場所であり、自分が信じることができる世界の姿。受賞は全く想像していなかったが、作家生命を懸けてこれからも死にものぐるいで活動を続けていけたら」と話した。受賞者には賞金100万円のほか、ハワイ大学でのアートプログラムへの招聘(しょうへい)が副賞として進呈された。

 同部門準グランプリには上坂直さんの「東京的遭遇:六本木」、優秀賞には三上俊希さんの「未確認生命体」、阿部岳史さんの「DEADPAN」などが選ばれた。審査員の一人で彫刻家の土屋公雄さんは「所在なき不安感を表現したグランプリ作品と、地下と地上という都市ならではの二重構造を無機的なロッカーという装置で表現した準グランプリ作品には、共通する都市観のようなものが読み取れる。この賞は時代や社会の矛盾に直面する若いアーティストの登竜門になっている」と総評した。

 受賞作は11月8日まで、東京ミッドタウンプラザ地下1階で展示。3日までは一般人気投票を実施し、オーディエンス賞も決定する。

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