特別展「白い茶碗(わん) white tea bowl BANKO archive design museum 収蔵品より」が現在、東京ミッドタウン(港区赤坂9)の「とらや 東京ミッドタウン店」(TEL 03-5413-3541)ギャラリーで開催されている。
年間を通してさまざまな展示・イベントを行う同ギャラリー。同展は、陶芸家・内田鋼一さんの有数なコレクションから、国も時代もさまざまな「白い茶わん」を集めて展示する。
「BANKO archive design museum」は、明治期より三重県四日市市の地場産業として発展した伝統工芸品の「萬古焼」のデザイン性の高さに内田さんが光を当て、アーカイブするミュージアムとして2015(平成27)年に同市にオープンした。
会場では同ミュージアムが所蔵する、世界中で昔から作られてきた、白いわん形の器に焦点を当て、日本の茶道の「茶」に使われてきた茶わんや、「茶」にも使える見立ての利く茶わんを集めて展示する。
会場中央には、日本における最初の白い器といえる焼き物が作られた現在の愛知県豊田市と瀬戸市辺りの「猿投(さなげ)」という場所で、平安時代に猿投窯(さなげよう)で作られた「白瓷(しらし)輪花茶碗」も展示する。
とらや広報担当の龍旭佳さんは「当店の白い空間に、さまざまな『白い茶わん』が映える展示となっている。展示品は、白といっても青みがかったものから、土の茶色が感じられるものまでいろいろな色がある。古くても傷一つないものがあるかと思えば、金継ぎや鎹(かすがい)で直しが施されているものもあり、一つ一つの個性を楽しむことができる」と話す。
営業時間は11時~21時。観覧無料。10月30日まで。