ベライゾン・ビジネスグループ(日本法人:ベライゾンジャパン合同会社、所在地:東京都千代田区、代表執行役員社長:山崎隆太、以下「ベライゾン」)、テムズ・フリーポート、およびノキアは、英国のテムズ川河口沿いの複数の主要な物流、製造、イノベーション拠点に、ベライゾンのプライベート5Gネットワークを導入するための戦略的パートナーシップを締結しました。この、プライベート5Gネットワークは、英国で最も活発な海事物流・製造地域の一つである同地域の、数十億ドル規模に及ぶ数年間の事業変革と経済再生の技術的基盤となるものです。欧州で過去最大級となる可能性のある屋外ネットワークを含め、3つの主要拠点に6つのプライベート5Gネットワークを構築する予定です。
テムズ・フリーポートは、英国のテムズ川河口域の再生を目的とした長期的な取り組みの一環として、経済成長の促進、高付加価値雇用の創出、グローバル投資の誘致を目的として設立された英国政府指定の「自由貿易港」です。ベライゾンのプライベート5Gを活用し、高度なデータ活用、AIによるデータ分析、自動運転車両の制御、リアルタイムの物流最適化、研究開発の促進など、港湾業務の高度化を目指します。また、サービス導入による技術強化で、地域経済の活性化に直接的に貢献します。さらに、雇用の創出や地域コミュニティのための高度な技能訓練を支援し、フリーポート内のテナント企業や外部の企業、政府、研究機関との間のイノベーションや研究開発の連携を促進します。テムズ・フリーポートは既に1,400人の雇用を創出しており、2030年までに5,000人まで増やす計画です。
テムズ・フリーポートにおけるプライベート5G展開
ベライゾンのプライベート5Gネットワークは、AI駆動のデータ分析、予知保全、プロセス自動化、自動運転車両制御、安全監視、リアルタイムの物流最適化など、高度なデータ活用とアプリケーションを可能にします。また、このネットワークのハードウェアとソフトウェアサプライヤーはノキアで、同社の「Nokia Digital Automation Cloud (DAC)」プラットフォームと「Nokia MX Industrial Edge (MXIE)」が組み込まれます。ベライゾンのプライベート5Gネットワークは、以下の施設に展開されます:
- DP World London GatewayおよびDP World Logistics Park:年間300万ユニット以上のコンテナ処理能力を持つ、英国最大級の統合型深海コンテナ港および物流施設。1日20便が運行する鉄道ターミナルと、925万平方フィートのハイテクロジスティクスセンターを併設しています。
- ティルベリー港:テムズ・フリーポートで最大の多目的港。建設、自動車、食品・飲料セクターの重要な物流ハブであり、31の独立したターミナルで年間1,600万トンの貨物を取り扱っています。
- フォード・ダゲナム工場:ロンドン最大の製造拠点。地域の製造業クラスターへのアクセス、サプライヤーへの近接性、そして最終市場への生産拠点の近接化というユニークな立地を誇ります。
この地図は、主要ゾーンと各株主の所在地、およびその他の地理的特徴との位置関係を示しています。
テムズ・フリーポートは、フォードの世界有数のダゲナム工場と、ロンドン・ゲートウェイおよびティルベリーの国際港を結ぶ経済特区であり、A13号線およびテムズ川沿いのロンドンへと続くルートにおいて、電気自動車(EV)や自動運転技術の導入に重点を置いています。
成長を後押し
テムズ・フリーポートは、貿易の活性化、イノベーションの促進、エネルギー転換の支援、雇用の創出、そして地域住民の生活向上を中心に、経済再生と卓越したオペレーションを使命としています。ベライゾンのプライベート5Gネットワークは、その使命を達成するため、テムズ・フリーポートの各拠点で様々な戦略的優先事項の実現を支援します。
これには、AI、エッジコンピューティング、IoTといった先進技術レイヤーを導入し、フリーポートの関係者が新たなアプリケーションで協業できる環境の構築が含まれます。例えば、産業現場では、IoTを活用して自動運転のヤードトラクターや岸壁クレーンを運用したり、貨物のリアルタイム追跡、より効率的な経路設定および状態監視を行ったりすることができます。これにより、テナントは貨物の受け入れ、数量と状態の評価、そして出荷をより迅速かつ効率的に行い、損傷や紛失による損失を減らすことができます。さらに、エッジコンピューティングとAIを組み合わせることで、スマートセンサーやAIによる分析を通じて港湾業務や資産パフォーマンスを監視・最適化し、排出ガス、大気・水質、騒音レベルをリアルタイムに近い形で監視することで、環境への影響を管理することも可能になります。
ベライゾン・プライベート5Gネットワークインフラの利用管理は、テムズ・フリーポートとそのテナントである株主組織が責任を負います。これにより、データと運用の自律性を保護しつつ、各拠点の要件に合わせた最適な接続性が確保されます。
エグゼクティブコメント
テムズ・フリーポート CEO(CEO, Thames Freeport)
マーティン・ホワイトリー(Martin Whiteley)氏
「柔軟で高性能な接続プラットフォームは、私たちの長期ビジョンにとって不可欠です。プライベート5Gへの投資は、単なるネットワークのアップグレードではありません。これは、テナントの卓越したオペレーション、フォード、DP World、フォース・ポーツといった株主へのROI、官民双方の利益となるイノベーションのリーダーシップ、効率的なエネルギーモデルを支える循環型経済、高付加価値雇用の創出と訓練によるコミュニティ開発の支援、そして医療施設でのリアルタイムに近い診断による公共サービスの変革といった、複数のステークホルダーが関わる長期的なミッションを推進する技術的バックボーンです。ベライゾンおよびノキアとの提携により、私たちはこの地域を最先端のテクノロジー拠点へと押し上げるために必要な技術を提供します。」
ノキア エンタープライズ・キャンパス・エッジ・セールス担当VP
(VP of Enterprise Campus Edge Sales at Nokia.)
デビッド・デ・ランチェロッティ(David de Lancellotti)氏
「プライベートワイヤレスと産業用エッジは、産業拠点のデジタルトランスフォーメーションの基盤であり、テムズ・フリーポートでの展開は、この進化を大規模に実現する画期的な事例です。これは、Nokia DACプラットフォームを組み込んだヨーロッパの港における最大級の商用プライベート5G展開の一つとなります。このネットワークにより、テムズ・フリーポートは、AIによるデータ分析、予知保全、プロセス自動化、自動運転車両制御、安全監視、リアルタイムの物流最適化といった高度なユースケースを導入することが可能になります。ベライゾン・ビジネスと共に、この地域に新たな効率性、持続可能な成長、そして長期的な経済機会をもたらすインフラを実現できることを誇りに思います。」
ベライゾン・ビジネスグループ5Gアクセラレーション担当SVP
ジェニファー・アートリー
「テムズ・フリーポートおよびノキアとのパートナーシップは、大規模なプライベート5Gの可能性を最大限に示しています。テムズ・フリーポートは、コミュニティ全体の未来のイノベーションと経済再生を可能にするため、ヨーロッパで最も技術的に進んだ商業回廊の一つを開発しています。私たちは、パートナーが時代の先を行くための業務改善を推進するだけでなく、新たな収益源、コミュニティ開発、さらなる商業的・技術的投資の基盤を築いています。」
ベライゾンについて
ベライゾン・コミュニケーションズ(NYSE, Nasdaq: VZ)は、2000年6月30日に設立された、テクノロジーおよび通信サービスを提供する世界有数のプロバイダーです。ニューヨークに本社を置き、世界中に拠点を有するベライゾンは、2022年に1,368億ドルの売上高を記録しました。同社は、受賞歴を誇るネットワークとプラットフォーム上でデータ、ビデオ、音声サービス、ソリューションを提供し、モビリティ、信頼性の高いネットワーク接続、セキュリティ、コントロールに対する顧客の要望に応えています。
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