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上野金太郎・メルセデス・ベンツ日本副社長に聞く!前編-メルセデス・ベンツと六本木

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前編となる今回は、メルセデス・ベンツ・コネクションについて、そしてそれを六本木に作った理由について、実はご本人も六本木に縁が深いという上野副社長にお聞きしました。

-7月にオープンしたこのメルセデス・ベンツ・コネクションですが、「ショールーム」という呼び方でよろしいのでしょうか?

そもそもの発想から新しいショールームを作るというものではなく、全体の75%はレストランやカフェという車とは直接関係ないものにして、そこに来たときに車もあるという生活をコンセプトにしたいと考えていました。でもやはり車を売るのが仕事なので、「車が何台売れたか」という所に価値を置かない施設を本国に納得させるのにはけっこう苦労しました。

でも苦労したかいあって、車の販売台数が大幅に落ちる中で通り一遍のショールームを作ってハードセルをするのではなく、気軽にお茶や食事をしにきた中で車にも興味を持ってもらう場所、つまり人と車、そして人と人を結びつける場所である「コネクション」を作ることができました。

-どうして六本木をお選びになったのでしょう?

上野金太郎副社長まず、メルセデス・ベンツ日本の本社が六本木1丁目にあるので、六本木には馴染みが深いというのがあります。そして何よりも、昼間も夜も深夜も安定して人がいる場所というのがポイントになりました。また、オープンするにあたって「広くあまねく」メルセデスについて知ってほしいという希望があり、他の候補よりもこの場所がその希望を叶えてくれそうだったんです。 この場所は六本木の入り口でもあり出口でもあります。朝は通勤客が通り、近所の人がふらりとやってきます。夜は働いている人も遊びに来ている人も通る場所ですし、休日は美術館やミッドタウン、ホテルを利用する人が通ります。曜日や時間帯によって来訪者が変化することで私たちが期待する幅広さが実現されていると思います。

-確かに、住んでいる人もいれば流れてくる人もいるし、世代や人種を見ても、六本木は銀座や青山と比べてより幅広い感じがしますね。

僕は実は子供の頃から麻布・六本木界隈に暮らしてきたんですが、その頃と比べるとここ15年で幅広さがすごく伸びましたね。防衛庁がなくなってそこが公園や芝生になって、街としてすごくいい広がりを見せた。そしてさらに開発が進んでいる中で、この場所にコネクションを作ることができたというのはすごく運が良かっと思っています。

幅広さということで言うと、全体的なクルマ離れが始まっているなかで、車に興味をもつ20代30代の人たちの選択肢の中にメルセデスがないと、どんどん企業として先細りになっていってしまうおそれがあります。そうならないためにはより幅広い層にアピールしていくという動きが必要になってきます。

メルセデス・ベンツ・コネクション メルセデス・ベンツ・コネクション

今は青山に各社のショールームがありますが、あえてそこに同じようにショールームを作るのではなく、六本木にこのような施設を作ることで、メルセデスは高いし自分には関係ないというイメージを抱いている層に受け入れてもらえるのか、一種の実験だと思っており組んでいます。

ジャパン・ファッション・ウィークとの提携もそのような流れの中から決まったものです。ファッションと車はあまり関係ないという意識だったんですが、様々なところにアンテナを張っているメルセデスのお客様にとってはどちらも興味のあるものですよね。その時に、どこかを借りてファッションショーをやるのではなく、ジャパン・ファッション・ウィークという継続的に開催されている催しを自分たちの陣地でできないかと考えたわけです。

六本木という土地に深い縁がある、メルセデス・ベンツと上野副社長。六本木という場所にメルセデス・ベンツ・コネクションができたことに少し運命的なものも感じました。このスポットが六本木をますます面白くしてくれることは間違いなさそうですが、実はこのメルセデス・ベンツ・コネクションは18ヵ月という期間限定のオープンなのです。そのあたりの事情を次回、お聞きします。

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