「住信SBIネット銀行」営業開始へ-開業記者会見

写真左から、住友信託銀行(住信)の森田豊取締役社長、住信SBIネット銀行の川島克哉代表取締役副社長、田中嘉一代表取締役社長、SBIホールディングスの北尾吉孝代表取締役執行役員CEO。

写真左から、住友信託銀行(住信)の森田豊取締役社長、住信SBIネット銀行の川島克哉代表取締役副社長、田中嘉一代表取締役社長、SBIホールディングスの北尾吉孝代表取締役執行役員CEO。

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 住信SBIネット銀行(港区六本木1)は9月20日、ホテルオークラ東京(虎ノ門2)で開業記者会見を開催した。

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 同行は、住友信託銀行(住信、大阪市)とSBIホールディングス(六本木1)が出資するインターネット専業の銀行。預金・決済・ローンなど各種サービスを提供する。出資比率は両社50%で資本金は200億円。2005年10月に両社による基本合意が締結され、2007年9月18日に銀行営業免許を取得、同24日より営業を開始する。

 会見には同行の田中嘉一代表取締役社長と川島克哉代表取締役副社長、SBIホールディングスの北尾吉孝代表取締役執行役員CEO、住友信託銀行の森田豊取締役社長が出席した。SBIホールディングスではネット銀行のほか、ネット損保・ネット生保への参入も視野に入れており、グループ各社を含め、「ネット金融を中心とした金融コングロマリットを形成する」と北尾氏は説明した。損保はあいおい損保(渋谷区)、生保はアクサジャパンホールディングス(白金1)と連携し、準備を進めている。

 同行では、SBIイー・トレード証券との連携により、ネット上で完結する銀行口座開設手続き、手動で行われてきた証券口座と登録銀行口座間の入出金指示作業の自動化、ネット銀行とイー・トレード証券の預り残高表示の一元化などを提供する。また、外貨預金は8通貨・15通貨ペアでの取り扱いを行い、今後順次対応通貨を増やす予定という。

 SBIカードとの連携も行い、米ドルでのクレジット利用に対して米ドルでの決済が可能となる。今後は国内のクレジット利用(日本円)でも、米ドルで決済を可能にすることを検討しているという。田中社長は「海外(米ドル)でクレジット利用しても、決済は国内の日本円。変動するレートへの不満があった」とサービス開発の意図を話した。

 ネットバンキングにあたり、同行ではセキュリティーを重視。携帯電話による認証サービス「モバイルキー(モバキー)」を導入し、ウェブサイトと携帯電話の2経路から決済認証等を行う。

 同行では3期目で約40万、5期目で約60万の口座数を目指しており、SBIグループ各社による銀行代理業許可の取得を年内にも進め、各社サービスから口座開設チャネルを確保するという。預金額は3期目=約7,000億円、5期目=約1兆円、収益は3期目で単年度黒字化、5期目には当期純利益=約50億円を目指す。

 会見で田中社長は「そもそもの出発点は、多様化するニーズに本当に対応できているのかという疑問から。SBIグループの持つインターネット技術を最大限活用し、顧客に応えていく」と話した。森田社長は「住信の既存顧客は50代が中心。ネット銀行は20~40代がターゲット。チャネルを変えて事業規模の拡大を図る」と話した。

住信SBIネット銀行

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