「シネマート六本木」（港区六本木3、TEL 03-5413-7711）で、11月3日～11月30日の計4週間、「ATG傑作選」の特集上映が行われる。

　ATGとは「日本アート・シアター・ギルド」の略で、1960年代初頭に発足し、非商業的な芸術映画や、メジャー会社を離れた監督たちの製作・公開の場として1980年代まで活動していた映画会社。故・寺山修司監督や、石井聰亙監督、岡本喜八監督などにより、実験的な作品が数多く製作された。

　特集上映では、ATGを象徴する「寺山修司作品」、「時代劇」、「青春映画」、「ドラマ」、「アヴァンギャルド」の5つのジャンルに分けて選んだ25作品を上映し、ゲストを招いてのトークショーやライブパフォーマンスなどのイベントも開催する。

　上映作品は、「書を捨てよ町へ出よう」、「田園に死す」、「さらば箱舟」（監督＝寺山修司）、「股旅」（監督＝市川崑、脚本＝谷川俊太郎）、「曽根崎心中」（監督＝増村保造）、「修羅」（監督＝松本俊夫）、「ヒポクラテスたち」（監督＝大森一樹）、「ガキ帝国」（監督＝井筒和幸）、「逆噴射家族」（監督＝石井聰亙）、「あらかじめ失われた恋人たちよ」（監督＝田原総一朗ほか）、「任侠外伝　玄界灘」（監督＝唐十郎）、「薔薇の葬列」（監督＝松本俊夫）、「肉弾」（監督＝岡本喜八）、「津軽じょんがら節」（監督＝斎藤耕一）など25作品。

　イベントでは、初日に井筒和幸さんをオープニング・ゲストに迎えたトークショーを行うほか、8日に田原総一朗さんによる舞台挨拶、10日にミュージシャンの向井秀徳さんとライターの森直人さんによるトークショー、17日に石井聰亙さんによるトークショー、23日に若松孝二さんと元ATG社長の佐々木史朗さんによるトークショー、24日に松本俊夫さんによるトークショー、29日に音楽家の大友良英さんによるライブ演奏などを予定する。

ATG特集上映