青山ブックセンター六本木店(港区六本木6、TEL 03-3479-0479)で3月19日、編集者の都築響一さんによる「ミニトークショー」が開催された。
同イベントは、都築さんの新作著書で、書評と書店についてのエッセーをまとめた「だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ」(晶文社)、日本全国のユニークなインテリアのラブホテルをまとめた「ラブホテル」(アスペクト)、1970年の大阪万博をデザインの視点から見つめた「大阪万博」(アスペクト)の刊行を記念して行われた。
トークショーは、これら刊行書籍の内容にとどまらず、都築さんがこれまで携わってきた雑誌連載などの裏話を中心に、スライドショーを交えて進められた。会場には40人ほどが来場し、独特のセンスで一風変わった題材を積極的に扱ってきた都築さんならではのトークに、興味深く聞き入る様子が見られた。
およそ50分間に渡る都築さんのトークでは、カラオケ専門雑誌の連載で演歌歌手の自宅を訪問した取材の裏話や、受刑者の手作り製品を紹介する連載で刑務所を取材した際のエピソードなど、ジャンルを超えた「ディープ」な話題が披露された。
都築さんは、雑誌「ポパイ」、「ブルータス」の編集部を経て、現在は美術やデザイン等の分野で編集・執筆活動を続ける。写真家としても活躍し、著書「ROADSIDE JAPAN 珍日本紀行」で木村伊兵衛賞を受賞する。
同店内では現在、都築さんの愛読書や愛蔵書を紹介するブックフェア「都築響一の本棚」を開催している。