1897年創業の老舗博多織元の岡野(福岡県筑紫郡)は4月8日、直営店「awai(あわい)」(港区六本木4、TEL 03-5770-6540)を東京ミッドタウン近くにオープンした。
同店は、同社の着物ブランド「awai」を扱う店舗。同社は高級着物の織元として知られ、awaiブランドは30代の男女をメーンターゲットに、普段から気軽に着ることができる「リアルクローズ」としての着物を目指して立ち上げた。
商品は、木綿を用いたカジュアルな着物のセット(6~7万円程度)、正絹を用いたドレス着物のセット(15~20万円程度)の大きく2種類の価格帯に分かれ、季節に合わせた色や柄を提案する。浴衣に合わせることが多い「半巾帯」より長さをとったオリジナルの「間帯(あいだおび)」により、「浴衣が着られれば着られる」(同社)着物だという。
着物業界では複数の問屋を通す商慣習があるなか、同店は直営店として営業。「メーカーが消費者の顔が見えないことで、どんなものをつくったらよいかわからないということがあった。呉服業界全体が、消費者が求めているものと違うものをつくってきたことで、市場が小さくなってしまったという実態がある」(木下さん)ことから、メーカーとしてアンテナショップを立ち上げることで顧客との直接の接点をもつことが狙いとなる。同社では、店舗運営を通して得たニーズを、今後ほかのブランドにも活用していく予定という。
店舗デザインは、建築家の吉柳満さんが手がけ、縦格子を用いた外観が特徴となる。面積は23坪。営業時間は12時~20時。火曜・第3水曜定休。
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