フランスの国立ピカソ美術館が所蔵する20世紀を代表する画家パブロ・ピカソ(1881年~1973年)の作品約230点が今秋、六本木で公開される。
10月4日~12月14日のおよそ2カ月間、広域六本圏に位置する国立新美術館(港区六本木7)とサントリー美術館(赤坂9)の2館が会期を合わせ「巨匠ピカソ」展を同時開催する。ピカソ美術館の改装に伴うもので、世界巡回展の一環として開催され、スペイン・マドリッド、アラブ首長国連邦・アブダビに続き、六本木での開催となる。
国立新美術館で開催するのは「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」展。「青の時代」から「キュビスム」、「新古典主義」、「シュルレアリスム」と、生涯の間に変化し続けた作風を絵画と彫刻約170点で振り返る。写真家ドラ・マールを描いた「ドラ・マールの肖像」(1937年)、妻となるオルガを描いたピカソの新古典主義時代の作品「肘掛け椅子に座るオルガの肖像」(1917年)、朝鮮戦争を題材にした「朝鮮の虐殺」(1951年)などを紹介する。
サントリー美術館で開催するのは「巨匠ピカソ 魂のポートレート」展。自画像に焦点をあて、約60点の作品で画業を振り返る。自身を描いた青の時代の代表作「自画像」(1901年)をはじめ、息子パウロを描いた「ピエロに扮するパウロ」(1925年)、半獣人ミノタウロスを描いた「ヴェールをかざす娘に対して、洞窟の前のミノタウロスと死んだ牡馬」(1936年)などを紹介する。
開催時間は国立新美術館=10時~18時(金曜は20時まで)、サントリー美術館=10時~20時。料金は2館共通で一般2,200円ほか。期間中、サントリーホール(赤坂1)では、ピカソと親交のあったストラヴィンスキーなどの作品を演奏するコンサートも開催する。
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