「床の間」で静態するのこぎりや衣服などの奇妙なオブジェ──気鋭の写真家、宮原夢画（みやはらむが）さんが挑んだ最新作「TOKONOMA」が6月17日より、港区・南麻布の写真ギャラリー「EMON PHOTO GALLERY」（南麻布5、TEL 03-5793-5437）で公開されている。

「EMON PHOTO GALLERY」の外観

　宮原さんは1971年東京生まれ。ファッション写真をはじめ、Mr.Childrenのベストアルバム「Mr.Children 1992-1995」「Mr.Children 1996-2000」をはじめ、ChemistryやMISIAさんなど数々のミュージシャンのCDジャケット写真、「TAKEO KIKUCHI」などアパレルブランドの広告写真など幅広い領域で活躍する気鋭の写真家。

　同展は、今年3月にミラノで発表した最新作「TOKONOMA」に、初公開となる写真作品「Nulla nasce dal nulla」を加えた2部構成。「TOKONOMA」は、純和風の床の間に宮原さんが制作した独自のオブジェを据え撮影した写真シリーズ、「Nulla nasce dal nulla」はヌードの女性をメーンの被写体とし、女性が自身の顔に紙を張り付け、衣服をまとって屋外に出る様子を16点の写真で巡る映画のワンシーンのようなシリーズとなる。

　宮原さんは一昨年、焼き魚を食べるヌードの女性を撮影した「A MEMORY OF FISH THERE」を発表しているが、今回も同様に被写体に劇的な演出を施し、印象的なイメージを作り出した。

　開催時間は月曜～金曜＝11時～19時、土曜＝11時～18時、日曜・祝日定休。7月12日まで。会場では、「Nulla nasce dal nulla」16点を特製木箱に収めたセット（480,000円、限定10箱）も販売する。

　会場となるEMON PHOTO GALLERYは2005年に開業した写真専門のギャラリー。運営を手がけるグラフィックデザインオフィス「EMON,Inc.」と併設し、作品販売のほか、企業と写真家とのコラボレーションにも積極的に取り組んでいる。

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