元麻布の雑居ビルの屋上にある「Merry Garden屋上農園」で10月10日、稲刈りや野菜の収穫祭が行なわれた。
同イベントは「Merry Farming」プロジェクトの一環。漁業に釣り(フィッシング)という趣味があるように農業をもっと身近に感じ趣味のように楽しんでほしいと、メリープロジェクトが提唱しているのが「メリーファーミング(メリー=幸せ、Farm(ファーム)=農業を、ing=楽しむ)」の言葉。
6月に東京農業大学入江憲治准教授との指導の下、アジアを中心とした世界各国の稲計27品種の苗を植えた。今年の稲は収量性が不十分だといわれているなか、六本木では見事に元気な稲穂をつけ、同准教授と学生らの協力の下、「稲の収量を考える」ワークショップを行った後、稲刈りが行なわれた。
当日は都内近郊から親子などが参加。参加した親子は「都会に住んでいるので土に触れ合う機会も少なく、どのように米ができて収穫されるのかを子どもに体験させたく、姉に連れられて来た。自分自身も稲について勉強になり、初めて手にする稲刈り用の鎌で収穫する稲を見て娘は大喜びしている」と話す。
同プロジェクトを企画したアートディレクターの水谷孝次さんは、メリー・ファーミング・プロジェクト発起人の一人で、1999年には自ら「Merry Project」を立ち上げた。「わたしは世界の子どもたち3万人を超える笑顔を撮り続けている。農業を通じて笑いやふれあいがある、人々が元気になって、メリーな地球になってほしい」と期待を寄せる。