麻布警察署裏のピラミデビル(港区六本木6)に2月18日、オオタファインアーツ(中央区)、ワコウ・ワークス・オブ・アート(新宿区)、禪フォトギャラリー(渋谷区)が移転し、タカ・イシイギャラリー(江東区)が新スペース「タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム」を開設する。
「小さいスペースを探していた」というタカ・イシイギャラリー代表の石井孝之さん。「オオタファインアーツ」「ワコウ・ワークス・オブ・アート」に誘われる形でピラミデビルへの新設を決めたという。「ギャラリーというと広い空間が必要なため、どうしても不便な場所に作るしかなかったが、今回は駅の近くで便利な場所。より身近なものとして作品に触れてもらえればうれしい」と話す。
日本のトップギャラリー15が参加する「G-Tokyo 2011」に合わせてのオープンは、「六本木をアートの街として印象づけるもの」とし、「将来は街を挙げてのアート企画に参加してみたい」と石井さん。「コマーシャルギャラリー(企画画廊)が少なかった」という六本木の街に新たなアート拠点が誕生した。
オープニングに予定する企画展は、オオタファインアーツ=「New Address, New Works」(4月1日まで)、ワコウ・ワークス・オブ・アート=「New Space, New Works」(3月26日まで)、禪フォトギャラリー=「CHINA FOTO」(3月30日まで)、タカ・イシイギャラリー フォト/フィルム=荒木経惟さんの個展「愛の劇場」(3月26日まで)。
「例えば撮ってプリントしてから20年以上経過したビンテージプリントは銀の含有量が違うため表面に銀が浮いてくる。そして黒の色が濃い。作品に関してギャラリストに気軽に尋ねて、アートをもっと楽しんでほしい」と石井さん。「ピラミデビルでは個展を年間3~4本に減らし、常設展やトークイベント、映像などにも積極的に取り組んでいきたい」とも。
詳細は各ギャラリーのホームページで確認できる。