西麻布のギャラリー「le bain(ル・ベイン)」(港区西麻布3、TEL 03-3479-3843)で3月22日から、フォントデザイン界の巨匠・ヘルマン・ツァップさん、グドルン・ツァップさん夫妻による「ヘルマン・ツァップ&グドルン・ツァップ カリグラフィーの世界」展が始まる。主催は書体デザイナーの小林章さん、ジャパン・レターアーツ・フォーラム(J-LAF)。
これまで多くのフォントデザインを手がけてきたヘルマン・ツァップさん、グドルン・ツァップさん夫妻。その文字のデザインは、海外のファッション誌や高級ブランド、高級化粧品など、さまざまな広告などで目にするが、そのデザインの原点は、若いころから取り組んできたカリグラフィーにある。
同展では2人の原点であるカリグラフィーに焦点を当て、活字(金属活字)にする前の手書きのオリジナル作品、グドルンさん作の手書き本・直筆作品、ヘルマンさんの日本初公開の直筆作品など約50点を展示。
これまで、夫妻が来日して作品を紹介することはあったが、この規模でのカリグラフィー展は日本初になるという。
J-LAF代表の三戸美奈子さんは「カリグラフィーは本来、アートやデザインの要素を持っているが、日本ではあまり知られていない。しかし、カリグラフィーの世界で活躍する日本人が増え、海外からオファーなどもあることもあり、日本のカリグラフィーデザインが世界から認められつつある今だからこそ皆さんにツァップ夫妻のカリグラフィーを知ってもらいたい」と話す。
会場では、直筆作品や金属活字、デジタルフォントの制作途中のメモなどを展示するほか、ツァップ夫妻のカリグラフィー指導映像「The Art of Hermann Zapf」の上映も予定。
開館時間は11時~19時(最終日は17時まで)。月曜定休。入場料は1,000円。4月3日まで。