AXISギャラリー(港区六本木5、TEL 03-5575-8655)で4月27日、建築家・中山英之さんの「小さくて大きな家」展が始まる。主催はとびらプロジェクト(京都市中京区)。
2008年に開催された実施コンペ「立花の森 Tea House Competition」で最優秀賞に選ばれた同氏。着工間近で中止となった「草原の大きな扉」を建てることが同プロジェクトの目的。建築は社会の状況の変化に影響を受け、実現に至らないケースも珍しくないというが、1,000万円規模の建築費だったため有志でプロジェクト化し、実現に持ち込むことが可能だと考えた。若手建築家の可能性を広げていくアクションでもあり、建築の社会的な価値を示していくために、現在建設に向けて実際的な作業を進めているという。
同展では、小さなテーブルから歩道、草原まで、人々の周りにあるさまざまな大きさの環境を、家のようなものとして再定義していくその手法を、新作インスタレーションや架空のプロジェクトを交えて紹介する。
「ミツバチにとっての家が、六角形の単位で作られた小さな球状の構造体であると同時に、飛行可能な半径3キロのサークルに咲く花々の分布でもあるように、一つの家を考えることが、家が含んでいる環境と家を含んでいる環境の両側について、なるべく広く考えたいと思っている」と中山さん。
同プロジェクトの経緯を報告する機会を設けるほか、28日(20時~)には、「シェアビルドの時代」をテーマに、中山さんと建築家・乾久美子さんの公開対談も予定する。
開催時間は11時~20時。入場無料。5月8日まで。